WEBサイトを新規に立ち上げる際やコンテンツ記事を制作する際、また広告出稿する際でも、皆さんはターゲットユーザを設定し、メッセージを作成するかと思います。
しかし設定したターゲットユーザ層が広ければ広いほど、ターゲットが望むことがぼやけ、結果として伝わらないことになってしまうことがよくあります。
抽象的な潜在顧客ではなく、具体的な「ペルソナ」を設定し、このペルソナがどのような人で、どのような問題を抱え、何を望むかを考えることで、伝えるべきメッセージが明確になり、大きな効果を上げると言われ、実践している企業も多いのではないでしょうか?
ペルソナとは
そもそもペルソナとは何なんでしょうか?スイスの精神科医・心理学者であるカール・グスタフ・ユングが考えた概念です。
ペルソナとは、自己の外的側面。例えば、周囲に適応するあまり硬い仮面を被ってしまう場合、あるいは逆に仮面を被らないことにより自身や周囲を苦しめる場合などがあるが、これがペルソナである。逆に内界に対する側面は男性的側面をアニマ、女性的側面をアニムスと名付けた。
【参考:wikipedia】
従来WEBにおいて「ペルソナ」というワードが語られる場合、比較的「ユーザビリティ」や「デザイン」について言及されることが多かったように感じます。もちろん「ユーザビリティ」や「デザイン」も重要であるが、伝えたい「メッセージ」があることが起点になるはずです。
インバウンドマーケティングを提唱するHubspot社も「ペルソナ」を設定することで、成功をおさめ、評価を得ています。ペルソナ設計するための参考になるテンプレートも提供されているので以下をご参考に。
参考記事:あなたの顧客はどんな人? バイヤーペルソナを作ってターゲットを絞り込もう!
この半年くらいで「インバウンドマーケティング」や「コンテンツマーケティング」に取り組む企業が増えてきましたが、ペルソナを設定せずに、取り敢えずコンテンツを量産しているオウンドメディアが見受けられます。インバウンドマーケティング、コンテンツマーケティングを行う上で非常に重要なことですので、改めて「ペルソナ」について整理しましょう。
ペルソナ設計で考える項目は?
ビジネス形態やサービス・商品内容などにより決めるべき項目は変わってきますが、例えばBtoB企業での例を参考として。
まずは生活に関する基本情報
- 出生地
- 学歴
- 家族構成
- 年齢
- 性別
- 職歴
次は仕事に関する情報
- 業種・業界
- 専門
- 肩書
- 給与
- 業績評価指標
- 環境(課題やニーズ・目標)
- 判断の優先順位
- その他
ペルソナ設計をする際に0から考え設計する方もいますが、既存ユーザがいれば既存ユーザの中にこそペルソナの象徴となるようなケースがあります。わざわざ想像して、新たなペルソナを作り出し、メッセージを考えるのではなく、その人物にあわせたメッセージを作り、まずは実践することが良いかと思います。
進めていく中で想定とずれていたり、ペルソナに設定すべき新たな情報が手に入れられた際は、ペルソナは選びなおすことも厭わずにまずは実施してみましょう。
ペルソナはチーム全員で共通理解を
そしてあらゆるマーケティング活動を行う上で、一部のメンバーだけが「ペルソナ」を認識するのではなく、全メンバーが共通理解のもと『ペルソナ」を設定し、実行していくことが大事なのです。そして何か迷った際には、常にペルソナに立ち返ることで、やるべきことが明確になります。
(Photo: by RYAN MCGUIRE)