NFCを使ったサービスは数ありますが、そのひとつにモバイルチケットシステムがあげられます。このモバイルチケットシステムは、今までの紙のチケットとどのように違うのでしょうか?
紙と違ったメリットを、4つ並べてみました。
NFCのモバイルチケットシステム4つのメリット
1. チケットの購入
NFCの決済を利用することで、チケットをその場で購入することができます。また、イベント会場などで直接購入することはあまり無いと思いますが、ポスターを経由して予約購入をする、といった方法も考えられます。
チケットの購入よりも大きなメリットは、詳細をその場で確認できるようになることだと考えます。イベントについての情報もそうですが、重要なのは具体的には、以下の様なことです。
- 交通手段
- ウェブサイトへのリンク
- サポートへの連絡方法
チケットはイベントへのパスになるだけでなく、他のサービスとの連携を考えることで、参加者がより便利に利用できるようになります。
2. チケットの管理
会場で専用の機械にタッチすることで、入場することも可能です。NFCを使ったチケット管理システムはいくつかありますが、代表的なものとしてJALのタッチアンドゴーをあげておきます。
飛行機のチケットでは滅多にありませんが、特にライブチケットは転売という大きな問題を抱えています。ライブの運営側はチケット転売を嫌っていますが、いわゆる転売ヤーが転売を行っており、泥沼の様相を呈しています。
一方でNFCのチケット管理システムはアカウントに紐付いているため、転売がしにくくなります。
3. 分析
イベント参加者にチケットを付与し、サービスを利用する際にチケットをタッチするようにすることで、どのブースが人気だったか分析することができます。トラッキングすることで、参加者の足取りも分かるでしょう。
モバイルではありませんが、ハヤトインフォメーションはNFCのチケットシステムを提供しており、ソムリエイベントでテイスティングを行う際はリーダーにタッチするようにし、どの参加者がどれをテイスティングしたか、テイスティングでどのような答えを出したか、といったことが分かるようになっています。他にも多数の事例があるので、興味がある方はサイトを見てみてください。
4. ロイヤリティ
紙による管理ではなく、データで行われるため、例えば継続的にライブチケットを購入した人に対する特典付与などがしやすくなります。ミュージシャンのライブで回数特典は、これまであまり聞いたことは無いですが、ミュージシャンのライブ収入が増えてきたということは、ここにロイヤリティを高める鍵があるのではないでしょうか。
最後に
紙からデータに移すことで得られるメリットは、紙と違って“参加の権利”という点に縛られない点にあると思います。スマートフォン上にはいくつものアプリが導入されていて、紙では出来ないナビゲーションやコラボレーションが行えるからです。
他にも、実質チケットを紛失することがないといったこともあげられます。何かNFCを使ったモバイルチケットシステムで面白い事例があれば、ぜひコメントで教えて下さいね!
(Photo: Sony Xperia V by Vernon Chan)