お笑い芸人8.6秒バズーカー「ラッスンゴレライ」の動画が
YouTube視聴回数において2800万回を突破。
他にもクマムシ、バンビーノ、オリエンタルラジオ、藤崎マーケット、etc…
リズムネタを武器に活躍する方々は枚挙に暇がない。
そんな中、
ニューウェーブの到来によりYouTube業界がざわついている。
新たなシンデレラボーイは
吉本興業所属かつお笑い芸人ではないダンスユニット。
エグスプロージョン。
「本能寺の変」 踊る授業シリーズ 【踊ってみたんすけれども】 エグスプロージョン
今年3月末に公開されたこの動画は
3ヶ月でなんと再生回数1000万回を突破。
そもそもエグスプロージョンとは
吉本興業のプロフィール紹介によると
ダンス番組で初代殿堂入りを果たす元祖エンタメダンスユニット。
毎年ライブツアーを行う、ストリートダンサーでは異色のライブダンサーでありながら、
アーティストへのダンス振付けをはじめ、役者としての芝居出演、イベントMC、小・中学校でのダンス講師もこなす、マルチダンサー。
とのこと。
この爆発的なヒットの背景を紐解くと
幾つか要因が考えられる。
- 視聴者(特に中高生)の「お笑い」というコンテンツに対する注目の高さ
- リズムネタの心地よさ
- 「マネ出来る」と思う程の分かりやすさ
- 誰でも気軽に動画を作成、アップロード、シェアできる時代
- YouTube、Twitter、VINEなどの拡散の早さ
- コンテンツ作成においてプロと素人の垣根が限りなく低くなっている世界
- etc…
特に「マネ出来る」というのがミソであり
YouTubeやVINEなどでは「本能寺の変」を踊ってみる中高生が続出。
その「マネ動画」自体で数万、数十万の視聴回数を稼ぐ様は異様な光景である。
元ネタ作成者であるエグスプロージョンの知らない所で
コンテンツが一人歩きし
勝手に成長、派生を繰り返し
既に手が付けなれない程の爆発力を持っている。
エグスプロージョンの秀逸さ
あくまでもダンサーであるが故に「お笑い」の土壌とは少し異なる部分で勝負している
彼らの秀逸さを分析してみた。
- ダンスがキレキレ:視覚的に凄いパフォーマンスのため視聴者が何度でも飽きずに見れる
- マネできる程の単純さ:先にもあげたが、マネできる程の余白が残してある
- カメラ定点:撮影方法や編集方法はいたってシンプル、だからこそ完全コピーがしやすい
- 往年のリズムネタをリスペクト:「ムーディー勝山」、「ラッスンゴレライ」、「それ全然わかんない」などをエグスプロージョンver.にて踊ってみることにより、かつてのファン、そして今のファンまで幅広い層を取り込められる
実際にあるTV番組でエクスプロージョン本人は下記のように語っている。
リズム芸で大事なのは真似できる振付けとのこと。
形を残すことが大事で、簡単にできるのは手を固定したまま足を動かすこと
その結果「本能寺の変」以外の動画コンテンツに関しても莫大な視聴数を獲得している。
エグスプロージョンの思惑通りかどうかは不明だが
結果的に視聴者たちは中毒的に
「見たくなる」、「やりたくなる」、「見せたくなる」
という心地よいサイクルを繰り返している。
先人の知恵に学べ
今回はあくまでもエンタメ動画としてのトレンドを紹介、分析した。
当然BtoBの企業が作る動画は上記のようにはいかない。
しかし「人の心を動かすコンテンツ作り」という点では
参考にできる点はあると考える。
先に上げた爆発的なヒットにおける要素を
企業発信という立ち位置で考えると下記のように読みかえれるのではないだろうか。
- コンテンツを届けるターゲットが何に興味を持っているのか
- 届けるコンテンツはターゲットにとって理解促進、問題解決になっているのか
- 「ターゲット自身が自分の言葉でも説明できるぐらい」の分かりやすさ(周辺説明も込み)になっているのか
- 誰かにシェアしたいと思える内容になっているのか
- etc…
発信したコンテンツがマネされて一人歩きするようなことが起これば万々歳だが、
そこまで行かなくても、ヒットした先人に学び
要素をマネてみるのも大事だと考える。
「マネてみる」それが今の時代のトレンドなのかもしれない。