Googleがターゲティングクーポンサービス『Zavers』をローンチしました。
ユーザーがウェブ上でクーポンを見つけて、オンラインカードに保存します。カードを通すか、電話番号を入力すると、チェックアウト時に保存されたクーポン分だけ金額が値引きされます。
これはGoogleの広告ネットワークを利用してクーポンを配布できるので、高い精度のターゲティングを行うことができます。
Zaversが与える影響
Zaversが既存のクーポンサービスと違う店は多々ありますが、Googleは小売業者とメーカーの視点でメリットをあげています。
小売業者
1. 顧客へのインセンティブ
デジタルクーポンとインセンティブプログラムを提供することができます。
インセンティブプログラムを新設せずに、顧客に対してディスカウントを行うこともできます。
2. レジでのトランザクション速度を上げる
Zaversはクーポンを表示して、スキャンすることなくシームレスに適用されます。
適用はリアルタイムで行われ、フリクションやチェックアウトにかかる時間を短縮することができます。
顧客がGoogle Walletを利用していれば、モバイルをタップするだけでチェックアウトすることができます。
3. クーポン決済の単純化
Zaversは決済を簡略化し、不正行為を防止することができます。
4. 買い物の量を増やす
クーポンを配布することで新しい顧客を獲得し、売上の増加が期待できます。
5. ターゲット分布の把握
セグメンテーション機能を利用することで、顧客に適切なクーポンを提供することができます。
Googleの広告ネットワークを使うことで、クーポンの範囲を広げることができます。
メーカー
1. 売買の可視化ができる
Zaversはオンラインクーポンの効果を追跡することができ、ROIを高めることができます。
2. コストの削減と予算の管理
実際に使われた場合のみでしかコストがかかりません。
また、Zaversではクーポン配布の上限数が設定できるので、予算を上回ることはありません。
3. 不正行為の防止
メーカーはクーポンの利用回数をコントロールすることができ、不正利用を防止することができます。
4. リアルタイムでUPCレベルデータを取得できる
UPCデータをリアルタイムで取得できるので、キャンペーンの効果を的確に分析することができます。
5. 管理と目標分布
強力なターゲティングツールが提供しています。
このツールは顧客の嗜好や買い物の習慣に基づいているため、ウェブ上で効果的にクーポンを配布することができます。
まとめ
Zaversが強力な点は2つあると思います。
- 決済を可視化することでROIを高めることができる
- Googleが提供するツールで強力なターゲティングが可能
ウェブ上でのクーポンを使ったマーケティングは、初心者だとROIの分析が難しいと言われています。しかしGoogle Analyticsのようなツールが提供されていれば助けになるでしょう。
また、このサービスで最も強力なところはGoogleがターゲティングツールを提供するという点にあると思います。Google Adsenseのように、狙った層は着実にクーポンを配布することが可能となるでしょう。
このようなクーポンのターゲティングサービスはマクドナルドなど大手企業がやっていましたが、小売業者など規模が小さいと非常に困難です。
問題は様々ありますが、その中でも大きな問題はデータの分析だったのではないでしょうか。このデータ分析をGoogleが請け負ったことで、ターゲティングが比較的簡単になったと思います。
アメリカのみのサービスのようですが、Google Walletを広めたいGoogleとしては、世界的な展開も視野にいることと思います。
日本にもやってくる日が遠からずやってくるのではないでしょうか?
Zavers by Google:http://www.google.com/get/zavers/index.html