モバイル決済には色々なタイプがあります。モジュールを利用してカードを読み込む(Square, Paypal Here)、NFCを使って決済をする(Google Wallet, ISIS)、Bluetoothを利用して決済を行う(Paygate)といったところが、現在メジャーな方法ではないでしょうか。
しかしこれらのどれにも属さないサービスが、今密かに注目を集めています。
それがイギリスのベンチャー企業が立ち上げたサービス『Droplet』です。
Droplet
このサービスは最初にデビットカードを登録し、Dropletのアカウントにお金をチャージします。あとはクレジットカード・銀行口座の登録は不要でサービスを使うことができます。
しかし、NFCを利用した決済サービスかと思いきや、そうではありません。このDropletを使うのに必要な端末は現在のところiPhoneだけで、モジュールやNFC端末は不要。支払いはユーザーとマーチャントのアカウント間による取引になります。
Droplet上に口座が作られ、その口座を使っての取引と考えればわかりやすいでしょう。
そして、モバイル決済サービスを利用する上で気になる決済手数料ですが、Dropletの決済手数料は無料です。iPhoneさえ持っていれば、アプリも無料でダウンロードすることができるので、完全に無料で使うことができます。DropletのWill Grant CTOは、手数料を無料にした理由について、Econsultancyで以下のように述べています。
我々は決済業界に、不都合な真実を直視させたいと思っている。——お金を動かすことは、フリーだと。
Start me up! A profile of mobile payment app Droplet(Econsultancy):http://econsultancy.com/jp/blog/61905-start-me-up-a-profile-of-mobile-payment-app-droplet
インターネットが普及した世界でフリーミアムが出てくるのは逃れられませんが、ついに決済の世界にまでフリーミアムが切り込んできましたね。
現在このサービスはイギリスでしか使うことができませんが、やがては日本でも決済手数料が無料のサービスが出てくるのではないでしょうか。
その先駆けとして、Dropletの動向は要注目です。
Droplet:https://dropletpay.com/