元々の記事がゲーム開発に特化した決済の話なので、フォーカスポイントはゲーマーです。しかし、ゲーマー以外にも当てはまる部分が多いと思いましたので、要点を翻訳してご紹介します。
ゲーム開発に関する4つの決済トレンド
1. ゲーマーは複数の決済チャンネルを使いたいと思っている
クレジットカード、デビットカードを使った決済方法は非常に一般的です。しかし、ゲーマーにとっては、それだけでは足りません。なぜなら、ゲーマーは“グローバル”なオンラインゲームをやっているからです。そこで利用される決済方法の数を考えると、クレジットやデビットというのは選択肢のひとつに過ぎないでしょう。
MagidとPlaySpanの調査によれば、ゲーム専用のプリペイドカード、スマートフォンの決済アプリは回答者の10%以上に支持されています。ゲーム内貨幣などのバーチャルクレジット、もちろんPayPalも同等以上の支持を集めていました。
これは単一の(あるいは特定の)決済方法を指定しまうのは、ユーザーを離してしまう可能性を孕んでいるということを示唆します。
2. 代替決済方法がゲーマーにとっての利益になる
クレジット、デビット以外の代替決済方法(PayPalなど)を利用するゲーマーは、今後も急増すると考えられます。
前述の調査結果によればゲーマーはクレジットカードの情報を入力せず、代替決済方法を利用することを好みます。その理由として、支払い先の会社からクレジットカードなどの個人情報が漏れることはない、より簡単に決済を行うことができる、ということがあげられます。
また、ゲーマーはこうした決済の分野に関して比較的興味を持っているということも明らかになっています。
3. アプリ内課金がモバイルプラットフォームの成長を支える
スマートフォンやタブレットでゲームをすることが普通となってきた現在、ゲーム業界の決済というのは大きく変化してきました。売り切り型のゲームではなく、F2Pモデルからアイテム課金に移り変わってきたことが、そのひとつと言えるでしょう。
Newzooによれば、iPhoneとAndroidのゲームによる収益の91%(広告は含まない)はアプリ内課金であるとのこと。つまり、上記の移り変わりは明らかになりつつあります。
アプリ内課金を始めとするモバイルゲーム市場は拡大していき、2011年に20億ドルだったものが、2016年には50億ドル規模まで拡大すると予測されます。ゲーム開発をする上で、アプリ内課金は避けて通れなくなるかもしれません。
4. デジタル財布は受け入れられつつあるが、男女間での格差は大きい
代替決済方法などのデジタル財布がゲーマーに受け入れられているというのは、前述の通りです。
しかし、こうした方法について、男女間に受け入れに関する格差があります。デジタル財布を使ったことが無いが今後使いたいと思う男性は41%いるのに対して、女性の場合は31%でした。
この内容は『4 payment trends that will shape the future of game development(VentureBeat)』を翻訳したものです。
まとめ
PayPalのようなオープン決済プラットフォームや、アプリ内課金がユーザー(ゲーマー)にとって大きな利益になる、ということです。つまり、決済方法はクレジット、デビットカードに限定しない方がユーザーの満足度も高まります。
一々通販やオンラインゲームなどで課金するたびにクレジットカード情報を入力するのは非常に面倒なものです。しかしPayPalやアプリ内課金を使えば、それほど手間はかかりません。仮想空間であれば、こうした手間も考えた決済方法が必要となるでしょう。