2月26日、NHNはLINEとNokiaが戦略的業務提携を結んだことを発表しました。
この提携により、Nokiaの低価格スマートフォン『Asha(アシャ)』シリーズへLINEが提供されることになりました。ITmediaによれば3月からプリインストールされるようです。リリース時には1:1トーク、グループトーク、スタンプが利用可能で、通話機能などは今後追加予定とのこと。
Ashaは東南アジア、中南米、中東、アフリカを中心に展開されています。ちなみに日本でSIMフリー版を買うと最新モデルで1万3千円なり。
LINEとNokiaの提携で思ったこと
LINEとNokiaが提携したと聞いて最初は驚きましたが、Ashaを注力して提供しているエリアを考えると、とても合理的だと思いました。
LINEが最も使われている国は日本で間違いありませんが、こうしたメッセンジャーアプリを重宝するのはAshaのような低価格スマートフォン利用者が多い国でしょう。その背景にあるのがSMSです。
ネイバージャパン事業戦略室 室長 舛田淳によるコメント:
「一般に、海外圏ではキャリアメールが存在せず、SMSがコミュニケーションツールとして利用されている一方、送信料が発生したり、グループ間で利用できなかったりといった問題があります。また、LINEのようなメッセージアプリも存在しますが有料アプリであることから、無料で簡単にグループコミュニケーションを行うことができるLINEが評価されているのではないかと考えております。」
このプリインストールで中東エリアを始めとして、圧倒的な利用率を得られる可能性があります。
一方で、Facebookは先日、18のキャリアと提携を結び、通信料をディスカウント(一部無料に)すると発表しました。これはFacebookメッセンジャーの利用者を増やす、という目的があります(やがてはFacebookの利用者になることを見込んで)。
メーカーと提供を結んだLINEと、キャリアと提携を結んだFacebook。どちらが功を奏するのか、注目ですね。
【参考】
LINE、グローバル展開の拡大に向けてNokiaと戦略的提携(Naver)
LINEとNokiaが提携 低価格機にプリインストール(ITmedia)