インバウンドマーケティングの一連の流れの中に、コンテンツを作成し、ソーシャルメディアでシェアするというものがあります。これは自分たちのファンに対してすぐに見つけてもらうための方法で、多くの方が実践しているのではないでしょうか。
Twitterであれば、タイムラインに時系列でツイートが並ぶため、見ている時間帯さえ合っていればツイートが表示されます。
しかし、Facebookはそれだけで必ずしも投稿が表示されるとは限りません。EdgeRank(エッジランク)という要素が、みなさんの投稿を、ファンのニュースフィードに表示するかどうかを決定する大きな要因だからです。EdgeRankが与える影響は、Facebookページ投稿のリーチを見ると分かりやすいでしょう。
ハイベロシティのページは、ありがたいことに7万7200人以上の方にいいね!を押してもらっています。しかし、リーチはその1/7、およそ1万1100人に留まります。理由はいくつかあると思いますが、最も大きな要因はEdgeRankであると考えられます。
このEdgeRankの正体は一体何なのか? ということについては『Facebook エッジランク(EdgeRank)のまとめ』が詳しいので、是非ご一読ください。
一応ここでも簡単な解説を加えると、『親密度(Affinity Score)』×『重み(Weight)』×『Time(経過時間)』によるスコアのことです。それぞれの要素は、以下の通り。
- 親密度:ページとファンの距離。頻繁にコミュニケーションが行われているほどスコアが高くなる。
- 重み:投稿内容に対して行われたユーザーからのアクションがスコア化される。いいね!よりもコメントの方がスコアが高くなる。
- 経過時間:投稿内容に対して、アクションが行われてからの経過時間。経過時間が短いほどスコアが高くなる。
このスコアが高ければ高いほど、ファンのニュースフィードに表示されやすくなるわけです。
EdgeRankスコアを改善する
では、EdgeRankはどのようにすれば上昇するのでしょうか?
1. Facebookページの方針を明確にする
まずは、Facebookページの運営方針を明確にすることが重要です。ユーザーがあなたのFacebookページに訪れたとき、「あ、こういうページなんだ」と理解できるようになっていると、次のメリットがあります。
ページとファンに乖離が起こりにくい
ページの運用方針が分かりやすく、それに従ってコンテンツ提供を続けている場合、その情報を得たいファンが集まるのでエンゲージメントが高まります。エンゲージメントが高まると、親密度と重みが自然に上昇し、結果としてEdgeRankも上がります。
運営に行き詰まったり、思うようなパフォーマンスが出ない場合は、一度あなたのページになぜ「いいね!」が押されたのかを振り返ってみましょう。EdgeRankは取り戻しが効かないスコアではありません。初心に返って、自分たちに求められているコンテンツを提供すれば、ファンはそれを評価して、スコアが改善します。
参考までに、SocialBakersが平均のリーチ率を計測しています。
これよりも高い場合は、その運営方針を続け、低い場合は見直した方がよいでしょう。
2. コンテンツのクオリティを高める
運営方針が定まったら、まずはコンテンツのクオリティを意識しましょう。EdgeRankを計測するツール『EdgeRank Checker』のブログでも、次のように書かれています。
コンテンツは王様です。真のすばらしいコンテンツを投稿し、エンゲージメントを実現することでEdgeRankは上昇します。
How Does Facebook Calculate Weight for Edges in the Edgerank Formula?(EdgeRank Checker)
良質なコンテンツが嫌いな人は、そういるものではありません。方針に沿った良質なコンテンツを提供することで、自然とエンゲージメントは高まるでしょう。
3. コミュニケーションを意識する
投稿する前に考えてみること
作成したコンテンツを、FacebookにRSSフィードなどから自動投稿しているページを時々見かけます。報道機関であればそれでも良いかもしれませんが、ファンとの交流が重要であるページは、極力避けるべきだと思います。投稿するときに感想やまとめなどを付けた方が、ファンからのフィードバック(=コメントやいいね!)が得られやすいからです。
投稿した後に気をつけるべきこと
ファンからコメント付いたは、出来れば返信するようにしましょう。その際も機械的な返信ではなく、出来るだけ自分の言葉で選ぶと、堅いイメージをもたれていれば払拭できますし、再びコメントしてくれる可能性も高くなります。
最近ではスレッド形式でのコメント返信機能も実装されています。こうした機能も組み合わせて、上手にコミュニケーションを行いましょう。
4. 画像や動画を用いる
人は文字よりも、色鮮やかな画像や、動きのある動画を好む傾向にあります。つまりアクションも得られやすいのです。またEdgeRankのアルゴリズムも画像や動画を好んでいるとのこと。全ての投稿をそうする必要はありませんが、時々画像や動画を投稿してみると良いかもしれません。
5. ファンが多く見ている時間帯を把握しておく
EdgeRankのアルゴリズムがあるといっても、やはり時間帯は重要です。多くのユーザーが見ているなら、その分リアクションが得られやすいためです。一般的にFacebookがよく見られる時間帯は通勤・通学、就寝前と言われています。最初はこうしたタイミングを狙いつつ、EdgeRank Checkerなどのツールを使って、ファンがどの時間帯に多く見ているのかの目星を付けましょう。
また、曜日もひとつのファクターとなります。月曜日に見る人が多いページもあれば、土曜日に多く見られるページもあります。ファンに適したタイミングで投稿するようにしましょう。
6. ルールを守る
最後になりますが、Facebookの利用規約を守ることも大切です。違反したページはEdgeRankが下がり、ニュースフィードに出にくくなる以上の罰則が与えられる可能性もあります。要するにページの凍結やBAN(削除)です。さらにはブランドイメージも損なわれるため、まさに踏んだり蹴ったり。必ずガイドラインをチェックしておきましょう。
まとめ
Facebookページのリーチが中々伸びない場合は、EdgeRankが大きく関わっている可能性があります。EdgeRankを改善する方法を検討しましょう。
特に重要なのはファンとのコミュニケーション。ファンと親しい関係を築けているなら、自然とEdgeRankは上昇し、より広くリーチするようになります。ソーシャルメディアという特性も双方向コミュニケーションにありますので、Facebookを有効に使っていきましょう!
【参考】
What’s The Average Reach Of Your Facebook Post?(SocialBakers)
Understanding & Increaseing Facebook EdgeRank(SocialBakers)
5 Ways to Improve Your Facebook News Feed Exposure(Social Media Examiner)
Increase Your Facebook Reach in a Post-EdgeRank Era(Search Engine Buzz)
How Does Facebook Calculate Weight for Edges in the Edgerank Formula?(EDGERANK CHECKER)
時代はSEOからFEO?! Facebookエッジランク最適化の7ステップ(SEO Japan)
Facebook エッジランク (EdgeRank)のまとめ(ハイベロシティ)
Facebookの投稿につく否定的な意見とは?(ハイベロシティ)