Facebookは8月7日、ニュースフィードアルゴリズム(いわゆるEdgeRank)についてのブログ連載『News Feed FYI』を開始しました。Facebookはニュースフィードに関するアルゴリズムについて、あまり積極的に言及していませんでしたが、今後は多くの情報を提供するとのことです。
今回のブログでは、本日から導入されたユーザーの未読記事を効果的に表示するアルゴリズムについて公開しました。
早速、そのブログ内容を確認してみましょう!
Facebookがニュースフィードアルゴリズムを使う理由
Facebookは最初に、ニュースフィードアルゴリズムを更新するたび、企業や広告主から混乱と苦情が発生したと述べています。情報提供へ至った理由のひとつに、意思疎通を計り、混乱と苦情を減らすためだとしています。
ニュースフィードのアルゴリズムは、Facebookにとって生命線になります。なぜなら、ニュースフィードに表示される内容がユーザーにとって興味があるものなら滞在時間が伸び広告収入が増える一方で、興味のないものばかりになれば広告収入が減少してしまいます。日々ニュースフィードアルゴリズムの改良を行うことで、パーソナライズを計り、ユーザーの滞在時間を伸ばそうとしているのです。
Facebookは平均的なユーザーに、日々1500の記事が友達やページから寄せられていることを明らかにしました。ニュースフィードチームの使命は、1500の中から、ユーザーにとって興味のある記事を抜き出すことにあります。現在はアルゴリズムにより、300ほどの記事が抜き出されています。
現在、ニュースフィードに反映されるシグナルは、次の通りとなっています。
- 友達・ページ・ユーザーの交流頻度(いいね!やコメントなど)
- その投稿が獲得した“いいね!”・“コメント”・“シェア”の数
- 過去に、その投稿と類似したものに反応を示したか
- 過去に、ユーザーや投稿に対してネガティブフィードバック(投稿を隠すなど)を行ったか
ちなみに、Facebookは、自らの表示順を決めるアルゴリズムを“不完璧だ”と前置きした上で、このアルゴリズムを停止し、時系列順で並べたとき、ユーザーの滞在時間は確実に減少したとも書いています。
今回のアップデート『過去の投稿をより効果的に表示するアルゴリズム』について
今回のアップデートは、過去の未読投稿を効果的に表示するアルゴリズムです。従来のアルゴリズム下では、未読の記事を平均57%ほど閲覧しますが、残りの43%は読まれず、ユーザーが目にする機会は失われてしまいます。
しかし、今回のアップデートによって、前回未読であった記事でも、ニュースフィードに表示する可能性があります。つまり、ニュースフィードを奥深くまでスクロールしなくても、良い記事はユーザーに閲覧してもらえるようになりました。この判断基準は、投稿が獲得した“いいね!”・“コメント”・“共有”の数です。
このアップデートを少数のユーザーに適応したところ、ニュースフィードの70%を閲覧したそうです。同様に、“いいね!”・“コメント”・“シェア”の総数が5%増加し、Facebookページに対する反応が8%増加するなどの効果がありました。
今回のアップデートは“Story Bumping”と呼ばれるものです。日本語に訳すと“投稿のゆさぶり”になるでしょうか。
もうひとつ、“Last Actor”という要素も追加されています。これはユーザーが直近でかわした友人とのやり取り50件がニュースフィード表示に考慮されるというものです。
“Story Bumping”はウェブ版に反映されており、今後モバイルに向けての導入も進められています。“Last Actor”については、ウェブ・モバイル両方に反映されているとのことです。
なお、今回のアップデートはオーガニック投稿にのみ適用され、広告主(プロモーテッド・ポスト)には影響がありません。
今後も積極的に情報が提供されるということなので、継続的にチェックしていきます!
News Feed FYI: A Window Into News Feed(Facebook for Business)