ブログは、闇雲に書いているだけでは効果を発揮しません。コンテンツ戦略を練り、その戦略に沿ってブログ記事を作成する必要があります。
そうした戦略の上で、どのようにブログを書けば効果が上がるのかのチェックリストを作成しました。どのような運営をするか分からない方は、ぜひともチェックしてみてください。
トピックの選び方
1. 事前に立案しているコンテンツ戦略に沿っているか — コンテンツ戦略は、いわば小説のプロットのようなものです。小説はプロットに沿ってストーリーが展開されるように、ブログもコンテンツ戦略に沿って展開しましょう。あなたの記事を見に来る人の多くは、その記事が抱えている疑問や問題を解決してくれる、と考えています。つまり、解決してくれる記事は、魅力的であると言い換えることができます。魅力的な記事を作成し、ターゲットとしている人が、何度も繰り返し訪れるようなサイトを作り上げましょう。
2. タイムリーな話題も取り扱っているか — ブログを書く人は、その道のプロであるべきです。業界に関するタイムリーな話題も取り上げて、分かりやすく解説することも大切です。タイムリーな話題は、瞬間的に多くのトラフィックを得ることができ、RSSやメールマガジンの登録などによって、その後に見込み顧客(リード)となるユーザーを獲得できる可能性もあります。
3. 過去の焼き増しになっていないか — 過去に書いたものを、ちょっと変えただけで再利用する。これを過去の焼き増しと呼びます。検索エンジンは、常に新しく、オリジナリティのあるコンテンツを好みます。過去の焼き増しは、新鮮味とオリジナリティに欠けるため検索エンジンにそれほど効果はありませんし、ユーザーとしても似たような記事を読むのは、それほど有益と思うことではありません。もし過去に書いたものを再利用したいのであれば、新しい観点から追記するなどの工夫を施し、ユーザーへさらなる価値を提供しましょう。
4. 記事がありふれたものになっていないか — ありふれた記事を公開しても、普通、すでに多くの同種の記事が公開されているため、検索エンジンによるトラフィックはあまり期待できません。後発のブログで始めるのであれば、ありふれたものよりも、ニッチなキーワードから攻めた方が得策です。ニッチなキーワードはベストな解答を示されたものが少なく、検索結果の1位を獲得しやすくなります。これまでよりも多くの人の目に触れ、参考として引用されやすくなるため、SEOの効果を上げるのに重要な『インバウンドリンク』の構築を効果的に行えます。
ライティングの仕方
5. 読者に向けて書いているか — そもそも、書いている記事が“どういう読者”に読まれるのかを想定しましょう。例えばこの記事は、“ウェブサイトの作成が完了しているが、インバウンドマーケティングを行う際に、どのようにブログを書けばいいのかわからない”という人に向けて書いています。そのため、ブログのことだけにフォーカスして書いています。ターゲットとする読者を決めることで、書く内容も、自然と定まってきます。
6. ロジカルな記事となっているか — ブログマーケティングの重要な要素として、その記事がロジカルであり、信頼に足ることがあげられます。例えば、根拠を示さずにAという提案をした記事と、根拠となるデータを示してBという提案をした記事、どちらの方を信頼しますか? 多くの方は、Bを選ぶでしょう。データがあるものは、可能な限りデータを示して、読者に納得してもらいましょう。
7. 最初に読者を惹き付けているか — 記事の閲覧を始めた読者が、必ず読了するとは限りません。Slateが公開した記事によれば、ブログを50%ほど読んだ段階で閉じる人が最も多くなっています。また、一切読まずに離脱する人も10%いることも分かっています。平均でこの数値なので、工夫のないページであればもっと多くなっているかもしれません。この離脱を防ぐためには、最初に読者を惹き付けることが重要です。最も大きなインパクトあるもの(例えば衝撃的なデータ)、記事を読むメリットを最初に持ってくることで、惹き付けやすくなります。
8. 記事に適した画像を使っているか — 記事に適した画像を入れることで、ユーザーが理解するのを効果的に助けます。情報を一枚の画像に詰め込んだインフォグラフィックスを作成するのもよいでしょう。どちらにしても、検索エンジンは画像を認識できないため、画像ファイル名とaltタグにキーワードを埋め込むことを推奨します。
9. 内容が充実しているか — 問題を解決する記事が魅力的な記事だ、と最初に述べました。なので、内容が充実しているというのも同様に、問題を解決してくれる記事のことを意味します。その問題を細かく分けて、ひとつひとつの解決策を示すという書き方が一例です。
10. 推敲をしたか — 書き終わっても、すぐに公開しないでください。ブログとはいえ、誤字や誤植が多いと信頼性が下がりますので、必ず推敲を行いましょう。また、推敲を行っている間に、直したい部分も見つかるかもしれません。手直しを加えて、完成度を高めましょう。
11. 記事は広告になっていないか — あなたの記事が、製品に関する広告であってはなりません。そもそもインバウンドマーケティングは、広告に飽き飽きしたユーザーへ、本当に求めている情報を提供することで信頼関係を築き、顧客になってもらうという手法です。この点無視して、ブログで製品を無理矢理プッシュするのは本末転倒と言えるでしょう。推敲を行うときに、必ず確認しましょう。
12. 行動喚起(Call to Action: CTA)は入っているか — 公開する記事には、必ず次のアクションを促す文言を入れましょう。例えば、記事に関するリッチなコンテンツ(eBookやホワイトペーパーなど)のダウンロードを促すボタン(CTAボタン)を入れることで、興味を持った読者がダウンロードしてくれるかもしれません。読者との継続的なつながりを持って教育を行えるように、ダウンロードの対価として、メールアドレスの登録をしてもらうという工夫をしましょう。
公開後
13. ソーシャルメディアに共有したか — ソーシャルメディアは大きなトラフィックを集める可能性を秘めています。Facebook、Twitter、Google+、LinkedIn、他にもはてなブックマークなどのソーシャルブックマークサービスでブックマークしたり、Naverまとめでジャンル別にまとめるなどして、トラフィックの導線を増やしましょう。
14. 分析を行う — 公開した後は、定期的にパフォーマンスの分析を行いましょう。公開した翌日、3日後、1ヶ月後と見ると、面白いことがわかります。翌日はソーシャルメディアやRSSによるトラフィック、2日後はソーシャルブックマークによるトラフィック、1ヶ月後は検索エンジンからのトラフィックです。それぞれ、重要なトラフィック源です。どのような記事が、どこで反響を得られるのかを確認しておきましょう。また、検索キーワードや、特にトラフィックを得られている記事を見て、コンテンツ戦略を随時修正することをオススメします。
まとめ
コンテンツ戦略に沿って記事を書いていくことで、訪問者を見込み顧客へとコンバージョンするのを促します。その訪問者を有効に集められるのがブログです。
このチェックリストが、あなたの優れた記事の作成に貢献できれば幸いです。
(Photo: checklist by Alan Cleaver)