ソーシャルメディアでも、ブログサービスでもない、新しいブログプラットフォーム『Medium』が、10月25日に一般公開されました。
このプラットフォームを立ち上げたのは『Blogger』や『Twitter』の共同創業者であるEvan Williams氏です。インターネット上で自らの考えを述べる場所として、世界でも屈指なものを作り上げてきたEvan氏が満を持して公開したMediumとは、一体何者なのでしょうか?
Mediumとは?
MediumのAboutには、以下のように説明があります。
Mediaumは、アイデアをインターネット上で友達以外の人々とも、140文字よりも長く共有する新しい場所です。あなたの1日を少し良くしたり、世界を変えるマニュフェストを語る場所として設計されています。プロのジャーナリストから、アマチュアの料理人まで、幅広い人々が利用しています。シンプルで、美しく、共同作業が可能であり、あなたが語りかけたいオーディエンスを見つけることができます。
140文字という制限を敢えて出しているのは、Twitterとは違うサービスということを強調しているように見えます。“1日を良くしたり、世界を変えるマニュフェストを語る場”という記述も、どことなくTwitterに通ずるところがありますね。
Medium3つの特徴
同じくAboutから、3つの特徴を見ていきます。
- “文字”にフォーカスしている:
リーディングとライティングを行う、素晴らしい空間である、と書かれています。Mediumは、あくまでも“文字”を中心としたプラットフォームであると述べた上で、説明のために画像を使えるようになっている、としています。また、サイドバー、プラグイン、ウィジェットは一切ありません。 - 共同作業ができる:
誰かの書いたブログとワンクリックでリンクできるようになっています。異なるコンテクストを持った人々から、フィードバックやアイデアをもらえます。 - オーディエンスを見つけられる:
アルゴリズムと編集部によるキュレーションで、興味やエンゲージメントに基づいた投稿が表示されるようになります。一部の有名人が読者を独占する、という事態にはなりません。
個人的に触り回して、“これいいな”と思ったのは、共同作業の部分。ドラッグした部分を引用するか、ツイートするかが選べるようになっています。これで簡単にフィードバックを送れたり、アイデアが言えるようになっています。
段落の横にうっすらと見えるプラスボタンを押すと、その文章を引用したり、ツイートした人が分かるようになっています。そこからさらに議論が発展……ということもあるようです。
ブログプラットフォームといえば、Tumblrを連想しますが、この機能の手軽さは、Tumblrを上回っているように思います。
ライティングツールとして
“読み書きに特化している”と述べた通り、妨げとなるものはありません。それは、ライティングをするときですら同様です。Evan氏が公開したWriting in Mediumによれば、WYSIWYGを重視しているため、そうできない要素を排除しているとのこと。そのため、以下の6つがブログとしての機能となります。
- 太字
- 車体
- 小見出し
- リンク
- 箇条書き
- 引用
補足程度にWYSIWYGに解説を加えると、What You See Is What You Get(見たままが得られる)のことで、入力したものと、出力したものが同一である、という意味です。詳しくはWikipediaをどうぞ。
登録方法
シンプル・イズ・ベスト。早速登録してみます。まずは登録ページに。登録にはTwitterアカウントとメールアドレスが必要です。
Sign in with Twitterをクリックして、Twitterで認証しましょう。
認証したあと、メールアドレス登録と、利用規約への同意を行います。
その後、Mediumから認証メールが送られますので、認証すれば登録完了です。
左下にあるNew Postをクリックすれば投稿画面に移ります。
ちなみに、現在英語のみがサポートされていますが、他言語による投稿も歓迎している、とのことです。日本人だと、nanapiのCEO、けんすう氏こと古川健介さんが早くも投稿を行っていました。
まとめ
自分のアイデアを発表する場としては当然ですが、それ以上に他者との議論をする場所として優れている印象です。私が愛読しているブロガーに、文通のような形式でやり取りをしている方もいますが、それをスマートな形でできるのではないかな、と思います。
他のブログレビューは当然のことながら、qixilのようなQ&Aをブログで出来るようになるのではないでしょうか。
スマートフォンアプリはまだ無いようですが、iPhoneから見たときにサービスが最適化されていましたので、特に不自由はありませんでした。