インバウンドマーケティングはインターネットのあらゆる場所で、ユーザーに対して教育的なコンテンツをベースに、フリーリソースを提供し、訪問者へ価値を伝えることで、顧客になってもらう手法です。
最も効果的なコンテンツのひとつに、目標のペルソナのニーズへ焦点を当てたeBookをあげられます。実は、eBookは企業のマーケティング効果を高められるソリューションなのです。アウトバウンドマーケティングにおけるマーケティングリソースは、TVや新聞、雑誌への広告です。インバウンドマーケティングは、PCやモバイル、タブレットに最適化されたデザインを使用し、ブログ、ワークシート、eBookのようなフリーリソースを提供していきます。このフリーソースへユーザーはいつでもアクセスし、コンテンツをダウンロードできます。
eBookがなぜ教育のソリューションとなるのか? どのように活用すればよいのか? その方法について、ご紹介します。
どのような利益があるのか?
- 専門家としての知識を示す費用対効果に優れています。
- リードジェネレーションを行うための新しいツールです。
- 新しいチャネルに置くことで有望な見込み顧客から発見されやすくなり、ウェブサイトで配布することにより、顧客教育を行うために再利用できます。
- 製品の詳細を伝えたり、教育をする方法を、既存のものから改善できます。
eBookは読まれている?
eMarketer社の統計データを見てみましょう。これは、eBookを読んでいるアメリカの成人の数についてです。電子リーダーやPCでeBookを読んでいる人の数は増加傾向であることが分かります。
専門家として何をすべきか?
一般的に、専門家としてビジネスを確立するためには、ハウツー情報を共有することをオススメします。そうすることで、有望な見込み顧客が、その知識や経験を検索などから得にきて、ビジネスを知ってもらうことができます。つまり、あなたのウェブサイトには、レポートやホワイトペーパー、ビデオ、ハウツーガイドなど豊富なコンテンツを用意し、公開する必要があるのです。
eBookの定義
eBookは、KindleやiPadなど、デジタルでバイスで読むために作成された本です。eBookはWindows、Mac、スマートフォンからでも、リーダーアプリを使用することで読むことができます。eBookは、簡単に読めて、かつ作成するために、PDFファイルとは違うフォーマットが使用されています。
Small Company, Big Imageが、eBookのソリューションを行っているSellbox社のDavid Wogahn氏にインタビューしたところ、以下のように語っています。
Small Company, Big Image(SCBI): 中小企業がマーケティングキャンペーンで、eBookをどうやって使えばいいのでしょうか?
David Woghan氏: 特にコンサルティング会社、サービスプロバイダが、業界の専門知識を伝えるための強力なマーケティングツールです。深い知識を伝えることができますからね。従来の本は、会社や業界の思想的なリーダーをライターに据えます。それが、本の中で書かれた情報の需要となります。
つまり、専門家に本を書いてもらうために、専門家の顧客となるのです。
しかし、“eBook”はKindleやiPadのようなリーダーが出てきたことで、日々進化しています。誰かがワードやパワーポイントを作成し、PDFとして保存することで、eBookと呼んでいます。しかし、平均的な消費者は、eBookを、5〜10×8.5or11ページと、比較的長いものだと考えています。
SCBI: PDFで公開することと、KindleやNookで公開するのに、どんな違いがあるのですか?
David: 良い質問です。PDFは簡単で自由な作成することができ、事実上全てのデバイスで読むことができます。一方でKindleはKindleフォーマット、NookはePubでしか閲覧することができません。
それぞれの利点を説明しましょう。KindleはeBookで最大のマーケットシェアを持っています。(Amazonは、PC、Appleデバイス、Androidデバイス、BlackBerryデバイスに対して、無料のKindleデバイスを提供しています)
- Amazonというウェブサイトで、新たな、全く別のオーディエンスに対してリーチするでしょう。検索エンジン最適化の別の形と言うことができるかもしれません。HubSpotやMarketingSherpaといった大手インターネットマーケティングの会社は、これをやっています。
- eBookを販売することで、収入を得ることができます。2.99ドル〜9.99ドルの商品は、70%のロイヤリティを得られます。Ars Technica(10年以上続くICTニュースサイト)は、ウェブサイト上でOSXのOSアップグレードのレビューを発表しました。それと合わせて、4.99ドルでKindleバージョンも販売しています。本質的には、無料で見られる情報ですが、24時間で3000部を販売し、10500ドルを得ています。
- 中小企業にとって、ソーシャルの共有は大きな可能性があります。潜在的な顧客がTwitterやFacebook上で共有してくれるでしょう。最初にeBookを買った人より、多くの人へメッセージを拡散してくれます。
- 読者の利便性として、多くの人々がモバイルデバイス上で読めるようにする必要があります。注釈強調、共有、複数のデバイス間で履歴を同期する機能などが読者に求められています(Ars Technicaがその証左でしょう)。また、Amazonストアで販売する必要性は、必ずしもあるものではありません。メールサービスプロバイダのMailChimpは、PDF、Kindleフォーマット、ePubの3つで、ガイドを提供しています。
注釈: ePubはNook、Apple、Sony、Koboの各デバイスで使用できます。
さらにDavid氏は、同インタビューの中で優れたeBookの作り方についても答えています。
SCBI: どうすれば良いeBookを作れるのでしょうか? 私達はすでにウェブサイトを持っていますが、その中にある会社のブログを、素材として使ってもよいのでしょうか?
David氏: 質問の趣旨は、あなたの読者が、既存のコンテンツを再利用したものを読みたいと思うか、ということだと思います。私は、ある組織がブランドをプロモーションするために公開したものを、“brand publishing(ブランド出版)”と呼んでいます。
eBookを通じてブランド出版を行うための3つのヒントを共有します。
教育コンテンツは売るな。eBookによるマーケティングは、読者に対して利益をもたらすものでなくてはなりません。リーダーとして実用的な助言を与えて、あなたに相談したり、購入したくなるようにしましょう。
適切な価格を付けよ。eBookの価値を考える際、バイヤーの立場に立ってみましょう。Amazonストアで売っているものと比較してみてください。タイムリー性、関連性、洞察力に富んだ情報は、誰もが自由に手に入られる情報よりも価値があります。
質の高いものを提供しろ。魅力的なカバー、文章、詳細を作成するために、エディターを雇い、正しいフォーマットを作成しましょう。最終的には、あなたのビジネスに繋がったものを作ってください。
ただ、Amazonで販売するためにeBookがあるのではないことを留意してください。MailChimpのように、無料ダウンロードとして提供することもできるのです。このアプローチの利点は、有料のときほど高い水準のものを要求してこない、ということです。無料のものに対しては、期待が低くなる傾向にあります。
SCBI: eBookを自費出版する際に、どのような手順が必要でしょうか?
David氏: 4つのステップがあります。
- Step1. 本で取り上げるべる問題解決のトピックを決めましょう。すでにブログとしていくつか書いたことがあるものを取り上げるのが理想的です。最も重要なのは、読者に利益をもたらすコンテンツ持つことです。
- Step 2. Amazon.comや書店を見て、似たような本がないかを探します。それは、あなたの本と何か違うものがありますか? 新しい洞察を提供していますか?
- Step 3. 順序を良く素材を集めましょう。編集し、カバーを作成します。そして、eBookの公開するリソースを調査してください。
- Step 4. 公開ボタンを押す前に、マーケティングキャンペーンを提案していることでしょう。プレスリリース、ソーシャルプロモーション、何より、見込み顧客や顧客へ知らせてください。
SCBI: eBookを公開して、共有するリソースをいくつ持っていますか?
David氏: AmazonのKindleダイレクトパブリッシング、Pubitと呼ばれるBarnes & Nobleのプラットフォームで公開します。またsellbox.comでいくつかのフリーリソースを提供しています。ブログ記事に加えて、Amazonの公開サービスとKindleの公開に向けたチェックリストのガイドを作成しています。ウェブサイトのカレンダーを見れば、プレゼンテーションの予定を記載されています。さらに毎月Kindleの“meetup”を開催しています。10月6日にはサンディエゴで企業向けにeBookの出版に関するカンファレンスを行います。以上です。読者が、これで良いアイデアを得てくれることを願っています。
SCBI: アイデアやリソースをありがとう、David! 読者の方が書籍や出版について質問があるなら、コメント欄で投稿すると、Davidが答えてくれるかもしれません。
(インタビューの記事はこちら)
これは『Why Free Education Can Be The Key Of Success For B2B and Entrepreneurs』を翻訳したものです。