ウェブサイトやソーシャルメディアなど、ユーザーの声があらゆる場所で聞けるようになり、フィードバックを得ることは簡単になりました。フィードバックは上手く取り入れられれば、自分のサービスをより良くするための武器になります。
上手く取り入れるにはどうすればいいのか? Mashableの『8 Ways Customer Feedback Will Improve Your Business』を参考に、見てみましょう。
1. 三人寄れば文殊の知恵
1人で考えるよりも2人、2人で考えるよりも3人、多くの人で集まって考えた方が良い方法が出てきます。誰でも、時間やお金を投資するなら良いアイデアの方に、と思うでしょう。あなたの製品については、ユーザーの方が深い知識を持っています。ユーザーグループや、あるいは親しい友人に利用してもらって意見を求め、製品を完璧に近づけていきましょう。
2. 十分なデータに基づいて変更を行う
1人が不満を持っていたら、同じような不満を抱いている人が他にもいるかもしれません。多くの人々が製品を使っており、複数の顧客から同様のフィードバックを得ていたら、その部分の変更を検討してみましょう。ただし、その不満が“たった1人から”送られていないか、慎重にデータを見る必要があります。十分なデータを得て、変更を行いましょう。
3. “マイクロピボット”を受け入れる
ピボットは間違ったことではなく、その間違いを防ぐことに繋がります。小さな軌道修正を行うことで大きな失敗を回避できるなら、正しいことなのです。Mashableは、ピボットを行って成功した例に、Twitterをあげています。市場は常に変化するものです。迅速に対応するために、マイクロピボットを受け入れましょう。
4. 深い洞察を行う
どのようにすれば、より優れたユーザーエクスペリエンスを提供できるのか? サービスを提供している多くの人達が考えていることでしょう。この洞察を行うためには、ユーザーテストとフィードバックを積み重ねていく必要があります。ユーザーは何クリックで目的のページにたどり着くのか、どのような行動をサイト内で取っているのか。最適化するために、Google Analyticsなどの解析ツールを使って、ニーズを読み取っていきましょう。
5. 自分がターゲット顧客である
オンデマンド配信サービスのWunWun共同創業者のLee Hnetinka氏は、次のように語っています。
私達のローンチ後に行われた決定は、私達自身が最大の利用者(ターゲット顧客)であると認識し、どのようにすれば良いエクスペリエンスを提供できるのかを考えて行いました。つまり、私達が望むものを構築するのです。
“社会にはこれが必要だ”と考えて起業した場合には特に、自分自身がターゲット顧客になるはずです。自分が満足できるようなサービスに仕立てあげましょう。
6. マーケティングについて再考する
こちらもMashableのコメントから引用します。フィットネスクラブの検索を行うClassivityの創業者Payal Kadakia氏は、以下のように述べています。
あなたの主力製品に牽引力がないのなら、主力製品が間違っています。
主力製品がユーザーを獲得できないのであれば、それは市場に合っていないか、力を入れる場所を過っています。例えばClassivityは、ユーザーエクスペリエンスを変えたり、モバイルへの最適化、検索エンジンへの最適化を施すなどの変更を加えましたが、その変更が“間違っていた”とPayal氏は自戒しています。“1回限りのクラス”に予約するのではなく、数回単位のパッケージを購入するのだと気付いた後、ユーザー数が上昇し始めたのだそうです。
思ったほどユーザーが伸びていないのなら、どこがユーザーに合っていないのか、再考してみましょう。
7. よりシンプルに
シンプル・イズ・ベストという言葉もあります。簡単に使えるものを嫌うユーザーは少ないですし、複雑なものよりもアクションが起こしやすいのです。
8. 新しいトレンドに適応する
時代は常に変化します。昔はメールアドレスを登録して、その後にIDやパスワードを設定……というような手順でアカウントを作成していました。しかし、今ではFacebookアカウントを持っていれば、簡単にサインインできるソーシャルログインという仕組みがあります。コンバージョンレートの面から見ても、ソーシャルログインは新しいトレンドと言えるでしょう。こうした新しいトレンドを否定的に捉えるのではなく、積極的に取り入れていくことが重要です。また、このようなトレンドはユーザーの方が敏感な場合があります。フィードバックを寄せられたら、積極的に検討を行いましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。Mashableの元記事には、各項目ずつに起業家のコメントがありますので、是非ご一読ください。
この中で共通の概念としてあったのは、やはり臨機応変、ということでしょう。ミッションの根幹を揺るがさないものであれば、小さな軌道修正を重ねて、サービスを通じてより良いユーザーエクスペリエンスを提供することが成功の道、ということですね。
ユーザーのフィードバックを受け入れるときは、柔軟な思考を持ちたいものです。
(Photo: Live-Talk mit BLIGG im Pilatusmarkt in Kriens by Weltbild Verlag GmbH)