Facebookは12月17日(現地時間)、ニュースフィード内でビデオ広告のテストを開始したことを明らかにしました。ビデオ広告の導入を考えているというのは、実は昨年のこの時期ぐらいから噂されていましたので、1年越しのテストになります。
Facebookは先日、動画を自動再生するアップデート行いました。その結果、いいね!や共有、コメントの付く可能性が10%高まったと言います。オーガニックのものと広告を一概に言うことは出来ませんが、インパクトの面から言っても、既存の広告よりも効果が大きいように思えます。
ビデオ広告のポイント
Facebookが提示するポイントは4つ。
- 自動で再生されたときは無音で、一度タップすることで音が入るようになる
- フルスクリーンで再生した場合は、自動的に音が入るようになる
- 再生が完了すると、同じ企業ページのコンテンツがカルーセル形式で表示される
- Wi-Fiに接続したとき、自動的にビデオがダウンロードされるため、3G回線を使用することはない
個人的に、この中の2点が気になりました。
1. 動画の音について
この点を広告主側から考えると、ちょっと厄介かもしれません。つまり、“音のない動画を見る人は多いのではないか?”と考えることも出来るからです。
ということは、テレビ広告というよりもサイレント映画に近い感じで作成すべきなのかな……と思わなくもありません。
良い例としては、Googleの動画があげられます。Googleの動画は、音声が入っていますが、ミュートの状態で再生しても内容が分かりやすくまとまっています。
2. Wi-Fi接続時のダウンロード
実は、スマートフォン利用者の30%弱はWi-Fiを利用していません。特に女性の場合は40%近くがWi-Fiを利用しておらず、3G回線やLTEなどを利用しています。
ということは、この層にはビデオ広告がリーチできない可能性が高くなります。もちろん、PCで見ているならリーチすることも出来ますが、女性の場合はスマートフォンだけでネットを利用している割合が非常に高くなっています。リンク先のグラフを見ると、20〜30代女性に、その傾向が顕著です。
この広告を利用する前に、「自分達のターゲットはWi-Fiを使っているのか?」というリサーチが必要になるでしょう。
最後に
まだテスト段階で、その効果と費用は明確になっていませんが、両者の数字は大きなものになるだろうというのが予測できます。
ただ強制的にビデオが始まるということで、ユーザーにとって良い経験が提供できるか、未知数でもあります。良い経験が提供できないと判断された場合、この機能が提供されないということも考えられますので、続報に要注意、ですね。