Facebookのニュースフィードアルゴリズムの更新を行うたび、よく見る『ミームコンテンツ(meme)』という言葉。日本だと馴染みの無い言葉なので、ミームコンテンツは良くないと言われても、どういうものなのか分かりにくいのではないでしょうか。
そのミームコンテンツについて、詳しく解説していきます。
ミームコンテンツとは?
Facebookの言っているミームコンテンツは、厳密にはインターネットミームと言います。まずは英語版のWikipediaを見てみましょう。
インターネットミームとは、アイデアやスタイル、アクションのコンセプトを模倣し、インターネットを介して人から人へ拡散するものです。いくつかの例として、公共の場に横たわるPlankingやハーレムシェイクに合わせて踊るショートビデオなどがあります。
要するに、流行ったネタを模倣し、その流行に乗っかって爆発的に広がるものをインターネットミームと言います。
人によって拡散されるという特性上、ソーシャルメディアは、このインターネットミームと非常に相性が良いのです。
例えばAllThingsDの記事の中で、FacebookのChris Cox氏は、ミームについて、3つ上げています。
- バイラルストーリーや、それに準ずる写真
- ジャンクなストーリー
- LOLcat
それぞれ、詳しい内容を見ていきます。
バイラルストーリーや、それに準ずる写真
人情に訴えかけてくる物語、ってありますよね。例えば忠臣蔵やハチ公などが、その代表例です。これはちょっとヘビーなものでしたが、ライトなものをTwitterから引っ張ってくると、こういう例が当てはまります。
『Family』の本当の意味、知ってました?? 感動したらRT♪ pic.twitter.com/mRiamwgIlM
— お気に入りツイーター (@ree_twiterrr) 2013, 12月 19
別にそれが悪いわけではありません。しかし、人を感動させはするものの、情報自体に大した価値はないと、Facebookは考えているようです。(そもそもこのFamilyツイート、使い古されている上に、語源が間違っていますしね)
人気のあるものですが、このようなミームコンテンツは、今後のアルゴリズムアップデートでも、より表示されにくくなるでしょう。
これに類するコンテンツを量産しているBuzzFeedはちょっとしたピンチに瀕しているのではないか、と言われています。
ジャンクストーリー
人々を扇動するようなものだったり、取るに足らないようなムダ知識のことを指します。
アメリカのWikipediaでは、以下がジャンクストーリーに当てはまる、としています。
- ブランドニュース(有名人やセレブのゴシップ)
- 性的なニュース(性的な興奮を煽るもの)
- ヨーヨーニュース(統計データや株式市場、興行ニュースなど)
- ショービジネスニュース(映画の公開日など)
- 最新のトレンドニュース
- 特定の記念日に関するニュース(有名人の命日や大きなイベントなど)
- スポーツニュース(特にゴシップの類)
- 政治ニュース(選挙公約が果たされているかを半年ごとに検討するニュースなど)
得てして、このようなジャンクストーリーには重要な情報がありません。高品質な情報を見せたいと願っているFacebookのニュースフィードから、表示が少なくなるのは道理ではないでしょうか。
LOLcat
具体的な名前の上がっているLOLcatとは、猫の写真にシュールな言葉を書いた写真のことです。
(Image: Gizmo LolCat by Cristiano Betta)
日本人の感覚だと何が面白いのか、イマイチよく分かりませんが、アメリカのインターネット界隈では流行しているコンテンツの1つです。
最近のTwitter界隈で言えば、吹き出しのあるペンギンコラ画像でしょうか。
ショップにて pic.twitter.com/WPLfveBCZQ ##ペンギンコラ
— ペンギンコラbot (@penguin_cora) 2013, 12月 17
最後に
人生にあまり価値をもたらさないけれど、人々が好むようなものを指して呼ぶミームコンテンツ。
人生に価値を与える、あるいは仕事や生活の参考になるような高品質なコンテンツとは真逆のものです。
ミームコンテンツとならないようなコンテンツ作りを心がけましょう。
(Photo: lol brb 🙂 by Nicolas Nova)