『ブログで書くことに困った? それならBLOG TOPIC GENERATORを使ってみよう!』で決めた今週のブログのお題2回目、今回は『ブログを効果的にする10のヒント』です。
前回はブログが企業にとって有益である理由を説明しました。今回は、それに納得し、ブログを始めようとする方に向けて、効果的なブログにするためのヒントを提示します。
ブログをマーケティングに活用する10のヒント
1. 読み手の性格(ペルソナ)を考える
あなたは、そのブログを誰に読んで欲しいと考えていますか?
ターゲットを定めないままブログを書いても、効果は上がりません。なぜかと言うと、ターゲットの無いブログは書くジャンル、記事の内容を定めることが出来ず、優れたブログを書くことができないからです。
ペルソナを考える際には、具体的な年齢層や、社会的な役職、その人達が抱えている問題などを考慮に入れましょう。また、マーケティングチームが考える際は、最前線で顧客と関わっている営業チームと協力して作成すると、より具体的なペルソナを作り上げることができます。
作り上げたペルソナに向けて、ブログコンテンツや、営業資料などを作成しましょう。
2. キーワード戦略を練る
ペルソナを定めたら、具体的にその人達がどのようなキーワードで、あなたのブログを訪れるか考えましょう。
例えば、自動車の保険会社であるなら、重要なキーワードは『自動車保険』となります。この重要なキーワードは検索数が多いビッグキーワードと言います。ビッグキーワードで1位を取れるようであれば、検索エンジン上で高く評価されていると言ってもよいでしょう。
しかし実際の検索は『自動車保険 比較』や『自動車保険 等級 とは』のような様々なキーワードで行われているため、重要なキーワード+αで考えなくてはなりません。これを、ロングテールキーワードと言います。ロングテールキーワードは、ビッグキーワードよりも検索数が少ないものの、その情報をより切実に求めている人が多い、という特徴があります。
ロングテールキーワードを攻略し、時間をかけてビッグキーワードを狙っていく、というのが一般的なブログ戦略です。まずは、攻略すべきロングテールキーワードを定めましょう。ロングテールキーワードを決めるときは、Googleサジェストやマインドマップを使って考えると効果的です。
3. モバイルに対応する
モバイル、特にスマートフォンに対応することは、ユーザビリティやSEO等に大きく関わってきます。特に日本は古くからモバイルでインターネットを使う文化があり、スマートフォンが普及し始めて、それに拍車がかかっています。例えばハイベロシティの月間訪問者のうち、30%以上がモバイルで訪れています。
また、Googleはスマートフォンの検索結果を決める要素に、“スマートフォンへの最適化がなされているか”を導入しています。
具体的には、以下のような要素があります。
- スマートフォンの画面サイズに、表示が最適化されている : モバイルでもボタンがタッチしやすいか、など
- リンクが適切である : 具体的には、モバイルを専用サイトに送った際、リンク先がモバイル専用サイトになっているか、など
- 読み込み速度が早い : ページのサイズが小さく、モバイルの通信速度でもストレスなく表示される
詳しくは、Googleの『携帯端末に最適化されたウェブサイトの構築方法』をご覧ください。
モバイルの最適化について、いくつか方法はありますが、私達はレスポンシブウェブデザインを活用しています。これは端的に言うと、1つのソースコードで、PC、スマートフォン、タブレット、全てのデバイスに最適な表示ができるウェブデザインです。ちなみにGoogleもレスポンシブウェブデザインを推奨していますので、特別な事情がなければ、レスポンシブウェブデザインを検討してみてください。
4. ブログをサブディレクトリ、もしくはサブドメインに置く
ブログがウェブサイトにもたらす影響は、読者を集めてリードを獲得するだけではありません。あなたのウェブサイトを、SEO上で優位にしてくれます。しかし、外部のブログサービス(アメブロやライブドアブログなど)を利用した場合、ウェブサイトにもたらすSEO上の効果はほとんどありません。
どういうことかと言うと、新鮮で、優れたコンテンツが、ウェブサイトと同じドメインに存在していなければならないからです。これを実現する方法は、サブドメインかサブディレクトリにブログを設置することです。
両者の違いは、以下のようになります。
- サブドメイン : blog.hivelocity.co.jpのような形で、ホームのページとは役割が違う場合に用いる
- サブディレクトリ : hivelocity.co.jp/blogのような形で、サイト内の1コンテンツとする場合に用いる
どちらがSEO上優れている、というのはありませんが、ブログをコンテンツとして捉えるのであれば、サブディレクトリで設置した方が自然です。
5. ブログの名前
ブログの名前も重要な要素です。企業名を使った『ハイベロシティブログ』のようなものよりも、重要なキーワードを使った『インバウンドマーケティングブログ』のような名前の方が、読者がどのようなブログなのか判断する材料としても、また検索エンジンに対しても有効です。
例えばソーシャルメディアで検索すると、5番目にアライドアーキテクツさんが運営するソーシャルメディアマーケティングラボが出てきますし、インバウンドマーケティングでは9番目にガイアックスさんのインバウンドマーケティングブログが出てきます。
ただし、2つ以上のキーワードを入れるのは却って逆効果なので、使うキーワードは1つに留めましょう。
6. 記事のタイトルに2つ以上のキーワードを入れる
記事のタイトルにキーワードが入っていないと、検索エンジンに引っかかることはまずありません。また、ソーシャルメディアでたまたま記事を見かけてもどんな記事か分からずスルーされますし、ウェブサイトを眺めている人の目にも止まらないでしょう。
具体的には、ロングテールキーワードを意識して、2つ以上のキーワードを入れる必要があります。スポーツショップであれば、こんな感じになるでしょうか。
- ウィンブルドン出場選手のラケットをまとめてみた!(キーワード : ウィンブルドン、ラケット)
- 長く使うものだから。野球グラブのお手入れをしてみよう(キーワード : 野球、グラブ、お手入れ)
また、タイトルの長さも重要で、一般的には30文字以内が良いと言われています。これはGoogleが検索エンジンで表示する文字数が30文字であること、はてなブックマークで表示されるタイトルの文字数が32文字であることなどが理由です。
一番大切なのは、ブログの価値を、これから読もうとしている人へ、いかにして簡潔に伝えるかということです。これを意識してタイトルを考えてみましょう。
7. ウェブに合わせた文章を使う
日常的に紙やプリントアウトした媒体に慣れてしまうと、その文章形式に慣れてしまいがちです。紙には紙の作法があるように、ウェブにはウェブの作法があります。
Nielsen Norman Groupの『How User Read on the Web』には、ウェブで読みやすい文章について、以下のようにまとめられています。
- キーワードを強調する
- 意味のある見出し:“賢い”ではない
- 箇条書きを用いる
- 一段落につきアイデアは一つ:ユーザーは一つ目の段落で意味が読み取れなければ、そのページを閉じてしまう
- 結論から述べるという逆ピラミッド型にする
- 通常よりも半分以下の文章量にする
これを用いた例文もありますので、こちらのブログも参考にしてみてください。
8. 記事でアクションを呼びかける
公開した記事の中で、何らかのアクションを呼びかけましょう。
クレジットカード会社を例に考えてみます。クレジットカード会社が、クレジットカードの審査についての比較を書いたとすれば、最後にクレジットカードの審査を解説した「ホワイトペーパーのダウンロードはこちら!」のようなアクションを呼びかけてみましょう。クレジットカードの審査について興味を持っている人なので、こちらのアクションに反応する可能性が高くなります。
ホワイトペーパーをダウンロードしたいと思った方には、新しい情報があったらメールを送れるように、入力フォームを作成し、名前とメールアドレスをいただきましょう。ここでメールアドレスをいただいた方は、メールと新しいコンテンツによって、メールマーケティングを行えるようになる、見込み顧客になります。
ブログで見込み顧客を得たいと考えているなら、必ずアクションを呼びかけましょう。ちなみにこれをCall to Action(CTA)と呼びます。
9. ソーシャルメディアに投稿する
ソーシャルメディアは、サイトの重要なトラフィック源です。ブログの公開を行ったら、その記事をソーシャルメディアに投稿しましょう。
その際も即座に公開するのではなく、クリックなどの反応率が高い時間を探してみると効果的です。Facebookはページに搭載しているインサイトを使うと、オンラインのファンが多い時間を調べることができます。そうした情報を生かし、良い時間を見つけだしましょう。
また、あなたのブログを訪れた人が簡単にソーシャルメディアへ共有できるよう、ソーシャルシェアボタンを設置することをオススメします。
10. 出来るだけ頻繁にブログを更新する
HubSpotのState of Inbound Marketing 2012によれば、ブログの更新頻度は契約の獲得に影響を与えることが分かります。月1回の企業は56%、週1回の企業は66%、1日1回の企業は78%、1日複数回の企業は92%となっていますので、出来るだけ更新するようにしましょう。
また、頻繁に公開を行うと、インデックスが着々溜まっていきます。あなたの事業に関連したキーワードが含まれるインデックスが増えていくと、SEO上にも優位に働きますので、ブログのコンテンツ資産を積み上げていきましょう。
最後に
ブログは、あなたのウェブマーケティングを助ける縁の下の力持ちです。しかし、そうなるためには正しい方法論を知らなければなりません。
ブログが有益である理由と、正しいブログの使い方を知り、最高のウェブマーケティングを実現しましょう!
(Photo: Social Think Tank from the Dell Storage Forum – Paris by Dell Inc.)