現在開催中のMobile World Congress 2014において、サムスンは指紋認証技術を備えたSamsung Galaxy S5を発表しました。PayPalは自社ブログのPayPal Forwardで「決済会社としてモバイル指紋認証技術に世界で始めて対応した」と述べました。
これによって、PayPalに対応したモバイルサイトでの決済や、PayPalが導入されている現実の店舗でIDやパスワードを入力することなくモバイル決済が可能となります。
PayPalがYouTubeに動画を公開していますので、どんな感じのものになるかというのは、そちらを見た方が分かりやすいでしょう。(※現在動画を閲覧することはできません)
基本的にオフラインでもネットショッピングでも、1. 商品を選んで、2. 指紋認証をして、3. PayPalで決済するというステップで終わります。決済の部分はログインする手間が省けるので、通信さえ早ければ20秒もかからず終わるでしょう。
さらに指紋認証であるため、IDやパスワードを盗まれる危険も従来と比べて非常に低くなっています。
店舗でクレジットカード決済を実現するPayPal Hereとは毛色の違うモバイル決済ですが、財布を取り出す動作も、クレジットカードを利用する必要もないので、手軽さでは上と言えそうです。
このサービスの利用はGalaxy S5の普及(いずれはAndroid端末の多くが対応するでしょうが)と、PayPalアカウントの所有状況にも関わっていますが、サムスンはスマートフォンの出荷台数が1位の実績を持っており、Galaxy S5も世界150カ国で販売されることが分かっています。PayPalも1億4300万のアクティブなアカウントを有し、143カ国の人々に利用されていますので、活用できるシーンは少なくないように思います。
AppleもiPhoneで指紋認証技術を採用しており、日経新聞によればPayPalと提携を協議していたとしていますが、最終的にはサムスンを選んだそうです。
今後、この分野は活性化すると私は思っていますので、何か動きや発表がありましたら、また改めてブログを書きたいと思います!