近年、スマートフォンの普及が急速に増加し、私たちは手軽に商品やサービスを購入できるようになりました。パソコンより手近にあるスマートフォンを使って、買い物をする人が増えてきているように思われます。今回は、そのような「モバイルコマース」の市場規模をみていきましょう。
モバイルコマースとは
私たちが普段、スマートフォンなどで商品やサービスを購入する取引のことを「モバイルコマース」といいます。モバイルコマースの取引には主に3種類に分けられます。
- B to B 企業間での取引
- B to C 企業と消費者の間での取引
- C to C 消費者間での取引
私たちがスマートフォンでよく利用するのは、2つめの「B to C 企業と消費者の間での取引」や3つめの「C to C 消費者間での取引」がよくみられます。 日本でのモバイルコマースの市場規模がどのようになっているのかみていきましょう。
日本のモバイルコマースの市場規模
私たちがスマートフォンで買い物をする際、主に2つの取引方法があります。
- モバイルコンテンツ:ソーシャルゲームや動画配信、音楽コンテンツなどの取引
- モバイルコマース:通販やサービス、証券取引手数料などの取引
以下にモバイルコンテンツとモバイルコマースの日本での市場をグラフで表記しました。
2011年からモバイルコマースの割合が大きくなり始め、2012年ではモバイルコンテンツを大きく上回る勢いで増加傾向にあります。2013年には、1兆を超えたまま成長し、2014年では2兆413億円になると予測されています。このグラフからスマートフォンでの取引が増えてきていることが伺えます。
では、モバイルコマースの中ではどのような取引が多く行われているのかを分析したグラフを表記しました。
- 物販系:通販などの一般的な商品取引
- サービス系:航空チケットや鉄道チケットなど
- トランザクション系:証券取引手数料やオークション手数料など
モバイルコマースの中では、2011年を境に物販系が増加しており、フリマアプリのような「C to C 消費者間での取引」の影響も現れていると考えられます。また、2012年ではサービス系も増加し、航空や鉄道などのチケットをスマートフォンで購入する人が増えてきているようです。
世界のモバイルコマースの市場規模
世界のモバイルコマースの市場規模は日本と比べてどのようになっているでしょうか。
日本のEC全体市場規模は、9兆5130億円と世界的にみても多いことがわかりました。日本ではパソコンが身近に使える環境が整っているためではないかと考えられます。また、途上国でもモバイル機器が広まっており、南米を筆頭にモバイルコマース市場がこれから活発になっていくとみられます。
最後に
日本のモバイルコマース市場についてみてきました。スマートフォン1つで手軽に買い物ができることやフリマアプリのような「C to C 消費者間での取引」も増えているという利便性から日本のモバイルコマース市場はこれからどんどん大きくなると思われます。世界的にもモバイルコマース市場は、発展をみせており、拡大を続ける中私たちは変化に対応することで、自身の生活も新しいものに変わっていくのではないでしょうか。
(Photo: mobile phone by Irita Kirsbluma)