Google、Yahoo!、Bingは世界で最も利用されている検索エンジントップ3です。この中でも特にGoogleは圧倒的なシェアを有しています。しかし、世界にはGoogleが御し得ない市場はいくつかあるのも事実です。
特に著名な市場を4つ、Googleが楽に勝てない検索エンジンを5つご紹介します。なお、ここで提示するシェアはリンクを貼っていない限り、全てStatCounterの数値です。
1. Baidu(百度) – 中国
中国で最も多くの利用者を抱える検索エンジン。2014年3月現在の中国でのシェアは58%にのぼります。中国の検索エンジンユーザー数は2012年の段階でも4億5千万人を超えているので、単純に考えても2億人以上のユーザーが利用していることになります。現在ではモバイルアプリからの利用も増え、モバイルアプリのアクティブユーザーが1億人を超えていますので、さらにユーザー数が増えていることは想像に難くありません。
2. 360搜索(360 Search) – 中国
中国のテクノロジー企業Qihooが提供する検索エンジン。中国でのシェアは25.11%で、百度に次ぐ第2位です。検索エンジン利用者の人口から導けば1億人以上が利用している計算です。2013年10月には百度からがっつりシェアを奪って32%まで伸ばしています。
3. YANDEX – ロシア
主にロシアで大きなシェアを持つ検索エンジン。ロシアの検索エンジンシェアはGoogleが52%を占めて半数を超えていますが、YANDEXは38%で2位につけています。StatCounter以外のデータを見ると、YANDEXはGoogleを上回る60%となっていますので、「Googleが勝ちきれない数少ない市場」と言われています。もうひとつ、ロシアにはMail.ruというメールサービスがあり、YANDEXやGoogleと連携して検索エンジンを提供し、10%程度のシェアを得ていますので、これもロシアの特殊性を示すものと言えるかもしれません。
他の検索エンジンと比べると、韓国のNaverは知名度が高いのではないでしょうか。日本にも最近まで検索エンジンを提供していましたが、最近閉鎖し、Naverまとめやブロゴスといったプラットフォームの方が有名ですね。Naverのシェアは46%となっており、45%のGoogleをわずかに上回っています。ちなみにcomScoreのデータ(リンク先は引用したSEO Japan)だと、Googleのシェアは20%となっており、シェアはNaverに遠く及ばないとしています。
5. Yahoo! Japan – 日本
最後はやはり日本。accessup.orgのデータ(2014年4月8日)によれば、Yahoo! Japanのシェアは49.47%、Googleのシェアは38.61%となっています。最近は徐々にGoogleが追い上げているようですが、日本ではまだまだYahoo!が強い状態が続いています。
最後に
Googleが圧倒的なシェアを持っているとはいえ、まだまだ検索の世界を完全に掌握するには至っていません。Googleがさらにシェアを伸ばすのか、それとも他の検索エンジンがじわじわと伸びてくるのか、いずれにしても、ここにあげた4つの市場と5つの検索エンジンには目を向けておきましょう。
(Photo: Magnifying glass by Ivy Dawned / cc by-sa)