Facebookは2014年Q1の決算を発表しました。
Facebookの決算資料はInvestor Relationsで見ることができますので、Facebookの現状を見てみましょう!
ユーザーの利用状況
月間アクティブユーザー
2014年Q1の月間アクティブユーザーは12億7600万人で、2014年Q4(12億2800万人)と比べると約5000万人の増加しました。特に顕著に伸びているのはアジア、ヨーロッパ、アメリカ&カナダ以外の地域で、具体的には南米やアフリカ等です。これは最近のユーザー増加の傾向と同じで、今後もこの状況が続くと思われます。
月間のモバイルアクティブユーザーも順調に成長を続けており、ついに10億人を突破しました。前年同期は7億5100万人だったことから、約1.4倍近い成長を遂げています。また、モバイルのみでFacebookを見ているユーザーも3億4100万人で、前期より5000万人以上増えています。アジアと南米やアフリカ等での増加数を加えた数と近しい成長なので、新規ユーザーがモバイルのみでFacebookを利用しているのかもしれませんね。
デイリーアクティブユーザー
Facebookのデイリーアクティブユーザーは8億200万人で、前期と比較するとほぼ5000万人の増加でした。増加数は月間アクティブユーザーとほぼ同数ですね。デイリー/月間の数値は63%となっており、前期比で1%、前年同期比で3%伸びており、少なくとも全体的に見ればFacebook離れは起きてないようです。
一方、モバイルのデイリーアクティブユーザーは6億900万人で、デイリーアクティブユーザーのうち約79%はモバイルから利用している計算です。
メッセンジャー
Marc Zuckerberg氏は、Facebookの抱える2つのメッセンジャーアプリ、Facebook MessengerとWhatsAppの月間アクティブユーザーを発表しました。
- Facebook Messenger : 2億人
- WhatsApp : 5億人
WhatsAppはFacebookを発表した時点で4億5000万人の月間アクティブユーザーを抱えていました。発表を行ったのが2月後半なので、懸念されていたFacebook買収によるユーザー離れも抑えられているようです。
一方のFacebook Messengerは、本家アプリ内で利用できるにも関わらず、スタンドアローンアプリで2億人が利用しているのは驚きです。Facebookはアプリ内のメッセンジャー機能を廃止し、スタンドアローンアプリだけにする計画を進めているため、この数値は随時伸びていく可能性があります。
収益
2014年Q1の収益は25億200万ドルでした。
収益の面で最も大きな変化は、広告収益のうち、全体の59%がモバイル広告からもたらされた、というところです。前年同期のモバイル広告は、広告全体の30%だったことから、モバイル広告事業は急速に拡大していることが分かります。
また、Facebookが電子マネーと送金サービスを開発し、モバイル決済サービスを提供するという噂もあり、今後決済分野の収益が増加する可能性もあります。事前決済を行い、店舗では商品を受取るだけにするというのが、最近のモバイル決済の主流となっています。Facebookもこの領域に参加するのでしょうか。(そういえばAutofill with Facebookの話、あまり聞きませんね…)
各地域ごとの収益
前期と同様、アメリカ & カナダが最も多くの収益を上げています。ただ、アジア地域は2013年Q4よりも収益が増加しているため、次期以降も成長が見込めるのはないでしょうか。Facebookの今後の成長は、やはりアジアとその他地域のARPU上昇にかかっていますね。
最後に
Facebookのユーザー数は順調に増加を続けており、来期には13億人を超えそうな勢いです。モバイルからの利用者も10億人をこえて、今後も伸び続けるでしょう。
また、これらのユーザーを基盤として、本格的に決済事業へ着手することになれば、かなりの成長が見込めそうです。Q2のFacebookがどうなるのか注目です。