関東甲信地方では、7月22日に梅雨明けを迎え、30℃を超える猛暑日が続いています。急な熱さで熱中症や脱水症状などで、搬送されるニュースが報じられています。今回は、熱中症に関する情報や対策アプリをご紹介します！
熱中症について
熱中症は、主に急に気温が上がった日や梅雨明けなどに引き起こしやすいと言われています。また、湿度が高く、風が弱い日などにも注意が必要です。午前10時頃や気温が高くなる13時、14時の時間帯に発症しやすいため、その時間帯の屋外での運動は避けるようにしましょう。
人間の体温は、体内の機能が活動しやすい36〜37度という温度に保たれています。運動や暑い日などで体温が上昇しても、汗をかくことで体内の熱を外へ放出しています。しかし、この熱の放出が上手く機能しないと熱中症の原因になってしまいます。熱中症には、主に4種類の症状があります。
熱失神
体温が上がると、体内の熱を外へ放出しようと血液の量が増えて循環します。このときに脳に血液が行き渡らず、めまいや立ちくらみ、失神などを引き起こします。
熱けいれん
大量に汗をかくと、体内の水分だけではなく、電解質であるナトリウム（塩分）が失われます。水分補給だけだと、体内の塩分が補充できず、足や腕などの筋肉がけいれんを引き起こします。
熱疲労
大量の汗をかいて、水分補給が追いつかないと、脱水症状に陥ります。気分が悪くなったり、嘔吐や頭痛などといった症状を引き起こします。
熱射病
体内の体温が上がり、脳に影響すると体温調節ができなくなり、ふらつきやおかしな言動、意識を失うなどといった意識障害を引き起こします。
こういった症状が出る前に普段から熱中症予防を心がけておきましょう。
熱中症予防
外出するときは、日傘や帽子などで直射を避け、日陰を歩くようにしましょう。喉が渇いていなくてもこまめな水分補給を心がけ、涼しい場所などで休憩しましょう。水分だけではなく、スポーツドリンクやみそ汁などで塩分も同時に接種できるようにすることが大切です。長時間外出する際は、保冷剤や冷たいタオルなど冷却できるものを持ち歩き、体を冷やすようにしましょう。室内では、エアコンや扇風機などを利用し、適度な温度調節をしましょう。また、子どもや高齢者、肥満体型の人は注意するようにしましょう。
熱中症の応急処置
万が一、友人や自分が熱中症になってしまった場合は、直ちに応急処置を行い、近くの医療機関へ行きましょう。
- 熱失神・熱疲労：日陰など涼しい場所へ移動し、水などで体を冷やしましょう。水分補給をすれば回復します。
- 熱けいれん：涼しい場所で、水分と塩分を補給すれば回復します。
- 熱射病：死の危険が伴いますので、一刻も早く医療機関へ運びます。それまで体に水をかけたり、保冷剤などで脇の下や首筋、太ももの付け根などを冷やしましょう。
総務省消防庁によると、平成26年7月14日から7月20日までの東京都の熱中症救急搬送数は、236人に上っています。梅雨明け前の人数なので、これから搬送者は増加すると思われます。
（平成26年 都道府県別熱中症による救急搬送人員数 / 総務省消防庁 より）
また、5月19日から7月20日の調査では、高齢者の発症が多い傾向にありますが、症状の程度としては軽症が最も多く、予防対策を万全にしておけば、防げたかもしれません。
（平成26年 都道府県別熱中症による救急搬送人員数 / 総務省消防庁 より）
熱中症対策アプリ
熱中症は、予防や対策をしておけば防ぐことができます。スマートフォンでも熱中症対策アプリが出ているので、ご紹介します！
あなたの街の熱中症予防（iPhone / Android）
アプリをインストールすると、ニックネームの設定があるので、好きな名前を入力しましょう。次にマイタウンの登録をします。マイタウンは、3つ設定ができるので、自宅や職場、学校などよく行く地域を設定しておきましょう。
設定が完了すると、現在のマイタウンの気温・湿度と熱中症危険度を表示してくれます。15時現在の目黒区は、35℃を上回り熱中症危険度は”4“を示しています。
画面右下の”設定”では、”タウン設定”や”アラート設定”ができ、雨降りアラートや熱中症予防アラートを設定することができます。ランニングや遊びに夢中になっていてもアラートで知らせてくれるので、すぐに予防対策をすることができます。
熱中症アラート – お天気ナビゲータ（iPhone / Android）
インストールが完了すると、まず、地域や通知レベル、通知時間などの設定を行ないます。通知の細かい設定ができるので、時間帯を屋外にいるときだけに設定することもできます。
設定が完了すると、気温・湿度・熱中症指数の表示画面が表れます。現時刻から24時間前までの熱中症指数をグラフでみることができ、昨日と今日を比較することができます。特に複雑な操作がなく、簡単なアプリなので、高齢者や子どもにも使いやすいと感じました。
最後に
熱中症情報と熱中症対策アプリは、いかがでしたでしょうか。熱中症は、死の危険も伴うことがあるので、熱中症になる前に予防や対策をしておくことが大切です。外出する際は、熱中症対策アプリで、気温や湿度を確認し、保冷剤やスポーツドリンクなどの準備をしましょう。また、アラート機能を上手に使って、こまめな水分補給や休憩を取ると良いでしょう。熱中症対策を万全にして、楽しい夏を過ごしましょう！
(Photo: Country landscape by Colby Stopa)
