Twitterは7月29日、2014年Q2の決算を発表しました。
Twitterの決算報告はFacebookのように過去のものと比較したグラフがありませんので、過去3期分のデータを比較してみました。
Twitter 2014年Q2
月間アクティブユーザー(MAU)
2014年Q2のMAUは2億7100万人で、前期よりも1600万人増加しています。前年同期比で24%増加となりました。ちなみに2013年Q4は30%だったのに対し、2014年Q1は25%だったこともあり、TwitterのMAU伸び率の鈍化を指摘する声も多くあります。
モバイル月間アクティブユーザー
TwitterのモバイルMAUは2億人を超えて、2億1110万人になりました。MAUのうち、モバイルが占める割合は78%となっています。参考までにFacebookを引き合いに出すと、同割合は81%です。
タイムラインのビューと広告収入の関係
2014年Q2のタイムラインビューは1730億になり、非常にざっくりとした計算ですが、1人あたり月に212回タイムラインを見ていることになります。
一方、タイムライン1000ビューから得られる平均収益は増加しています。特に今期は前年同期比で100%の増加を達成しており、売上増加に大きく寄与しました。
売上高と広告収益
今期の売上高は312億ドル。前年同期は139億ドルだったので、124%増加したことになります。
Twitterの収益のほとんどは広告によって生まれています。今期、広告が占める割合は88%を超えています。Twitterの大きな成長を支えたのは広告収入で、前年同期比129%の成長を遂げました。
特に、Twitterの広告収入におけるモバイルの割合は非常に大きくなっています。モバイルの割合は81%だったので、モバイル広告収入だけで224億ドル売り上げた計算です。これはTwitterの売上高に換算すると70%を占めます。なお参考までに、Facebookの広告収入におけるモバイルの割合は62%でした。
2014年Q2ハイライト
- ワールドカップに合わせてリアルタイムスコアリング、プッシュ通知、イベントと試合に向けたタイムライン、投票機能などをプロダクトとして導入した。
- ウェブプロフィールのデザイン刷新と、Vineメッセージを投入した。
- モバイルアプリインストール広告やウェブサイトのコンテンツへリンクする広告などローンチした。
- Twitterが拡大することで、各国でローカル広告の利用が増えた。特にイギリス、フランス、インドネシアなどで大きい。
- スペイン、イスラエル、南アフリカで中小企業が広告を利用することが増えた。
- ソーシャルデータプロバイダのGnip、スマートデバイスのリターゲティング広告を提供するTapCommerce、動画作成プラットフォームのSnappyTVなどの買収を行った。
- 米国外における収益は前年同期比で168%増加し、102億ドルとなって、全体の33%を占めるようになった。
最後に
TechCrunchによれば、この決算を受けてTwitterの株価は時間外取引で30%近く高騰したそうです。Twitterは重要なインフラと考えられつつも、Facebookに比べて影に入っているようにも思えますが、順調に成長していることがわかります。
またCEOのディック・コストロ氏は報告書の中で「私達のリーチできる範囲は急速に拡大している。MoPubと統合し、iOSとAndroid10億人のユーザーへ毎月リーチできるようになった。世界でも最大規模のモバイルアプリアドエクスチェンジを持つようになった」と述べています。Twitterにおけるモバイル広告はさらに割合を高めそうです。