突然ですが、最近ダイレクトトラフィックの割合が増えています。
1年分のリファラー、ダイレクトを比較してみると、昨年は同程度だったのですが、今年に入って明らかに差が大きくなっています。
理由のひとつにFacebookへの投稿をFacebookに関わるものだけにしている、ということもありますが、ダイレクトトラフィックの増加の理由にはなりません。一度、ダイレクトトラフィックについて整理してみます。
ダイレクトトラフィックとは?
ダイレクトトラフィックは何らかの理由で参照元が不明な状態でウェブサイトを訪れた人のことを指しており、ノーリファラーとも呼ばれます。一般的に、以下の流入元から来た人がダイレクトトラフィックに該当します。
- ブラウザのブックマーク
- ブラウザでURLを直接入力
- RSS (Feedly, Livedoor Readerなど)
- メール (Gmail, Hotmailなど)
- スマートフォンアプリ
なお、RSSやメール、アプリはパラメータを付与することでリファラーとしてセッションを取得することができます。特にメルマガの配信を行っている場合は、パフォーマンスを測るために必ずパラメータを付与し、トラッキング可能な状態にしておきましょう。
ダイレクトトラフィックの7割がモバイルだった
さて、Google Analyticsを見てみると、7月のダイレクトトラフィックの75%がモバイルのようです。
PCにはPC特有のダイレクトトラフィックが発生する可能性もありますが、モバイルを中心に考えていきます。
ソースを追うことはできないので、モバイルブラウザを見てみましょう。
Safari (in-app)は分かりやすくて、たとえばTwitterアプリからアクセスがきた場合はSafari (in-app)になります。いわゆるアプリ内ブラウザというやつですね。Android Browserもアプリ内ブラウザとして設定し、利用する人もいるはずです。Chromeも同様の設定をしている人がいると思います。
ただ、それだけでは想像が付きません。特にSafariはIn-appがありますので、別の要因もありそうです。ダイレクトトラフィックに「Safariを利用しているモバイルユーザー」というセグメントを作成してチェックしてみましょう。
ただ、流入元が分からないのであまり多くのセカンダリディメンションを設定できません。いくつか考えてみたのですが、バージョンから考察することにしました。
(not set)はバージョンが取得できなかったものです。それを抜いても圧倒的に7.0が多くなっています。単純にiOS7以上のユーザー数が多いだけかなーと思っていましたが、Safari 7.0の機能を見てみると「これかも」と思うものが見当たりました。
要はURLのサジェストが行われるようになったのです。たとえばChromeのアドレスバーにキーワードを入力すると、一度アクセスしたことのある、キーワードと関連性を持ったページが表示され、クリックするとページへ移動することができます。
PCのダイレクトトラフィックは、このサジェスト機能によって増加したとも言われていますが、モバイルでも同様のことが起きたのではないでしょうか。(iOSだけじゃなく、Androidでも)
ただ、iOS7がリリースされたのは2013年6月2日で「それならもっと前から増えていないとおかしいよね?」とも思ったのですが、検索エンジン結果で上位のページや一度訪れたページを表示しやすくなるので、パフォーマンスが高くなってからの方がダイレクトトラフィックが増えると考えるのが妥当です。また、ちょうどダイレクトトラフィックが増え始めた2014年5月から除々に全体的なアクセスが増えているので、この推測で正しいのではないかと考えます。
サジェスト機能は結構な曲者で、パラメータを付与できないためにこの考察が実際のものか判断することはできませんが、今のところこれが理由だと思っています。ちなみに私達はRSSのパラメータを付与していないので、このブログを書くにあたって検証したところ、Facebookをかませたフィードになっていたため、Facebookからのトラフィックとなっています。一般的にRSSの購読者数が順調に増加した場合は、ダイレクトトラフィックが増加します。
今後もトラフィックの動きを見ていきながら、気になったところがあればブログで考察してみようと思います!