Facebook、価値の低いページへ移動させるクリックベイトを少なくするアップデートを実施

Facebookはクリックベイトな投稿の表示を減少させるニュースフィードアルゴリズムを適用したことを発表しました。

最近のFacebookニュースフィードアルゴリズムは中身の無いコンテンツを排除する方向へ進んでいます。今回のアップデート内容も同じ方向性を持ったものです。

クリックベイトとは?

思わず興味を惹かれるような見出しを付けて、リンクのクリックを誘うような投稿のことを指します。一言で言ってしまえば“釣り”です。普通の投稿も興味を惹く文言を投稿に書きますが、クリックベイトをFacebookが嫌う最大の理由は中身が無いことです。

一般的な投稿は文言で期待させた価値をリンク先で提供することが前提です。クリックベイトな投稿は、誇大な見出しでクリックを誘発させます。Facebookは、クリックベイトの例として以下の画像を掲載しました。

(2人のスターがレッドカーペットで殴り合い!続きはこちらのリンクから!)

他にも、以下のような例があげられます。(もちろん、こうした投稿の中にも真っ当なものもあります。)

  • 普段◯◯なやつが◯◯した結果wwwwwww →http://sample.com
  • ◯◯なランキング 意外な1位は……

Facebookは80%の人が、こうしたクリックベイトな投稿よりも、中身を判別できる投稿の方をリンク先へ移動する際の手助けにしたと分析しています。一般的なリンク投稿は文章から伝わってきた価値を得たいがためにクリックしますが、クリックベイトはクリックさせることが目的ため、その中身の価値は十分に伝わってきません。

クリックされる以上コンテンツ自体に需要があることは確かですが、Facebookは自分達で考える“価値ある情報”が乏しく、表示を減らすのは自然な流れです。また、バイラルすることでニュースフィードを埋め尽くしてしまうのも、Facebookは問題視しています。

何をもってクリックベイトとするのか?

Facebookはクリックベイトを2つの方法で判断しています。

1つ目はFacebookからリンク先へ行ったあとに戻ってくる時間です。投稿を読んで望んだ通りの価値がリンク先にあれば、ページをじっくり読むため、長時間滞在する傾向にあります。逆に、そのページに欲しいものがなければ、すぐにページを離脱し、Facebookへ戻ってくるということです。この滞在時間をアルゴリズムのランク付けに利用しています。

2つ目はクリックやその後コメントで行われた議論、自分のタイムラインへの共有を、他のコンテンツと比べた際の割合で比較します。例えば、多くの人がクリックしたもののFacebookへすぐに戻ってくる人が多いものより、少ない人がクリックしてすぐに戻ってくる人が少ないコンテンツの方が、読む価値があると判断できます。

リンク+画像は×

リンクを投稿するには、文章とURLだけを入れて投稿する方法と、文章とURLを入れてサムネイル画像を新規に追加して投稿する方法があります。

URLを入れた投稿はリンク先のタイトルとディスクリプション、サムネイルが表示されます。

一方、画像+URLで投稿すると、タイトルやディスクリプションは表示されません。

画像+URLは画像を目立たせることは出来ますが、リンクをクリックしにくいという問題点があります。以前にクリックでリンク先に飛べる領域を囲ったものがあるので、それを見てみると一目瞭然です。

(URLのみ)

(画像+URL)

特にスマートフォンの場合は小さな画面でURL部分だけをタップしなければいけないので、なおさらです。

Facebookはクリックされたデータを分析し、画像+URLよりもURLだけで投稿した方が2倍クリックされやすいことを突き止めました。このユーザーの行動をアルゴリズムに反映し、URLだけの投稿を表示しやすくしました。これまで画像+URLでリンク投稿を行っていたページは、URLだけの投稿に切り替えましょう。

また、リンク投稿時のサムネイルが最新のフォーマットに対応していないページも見受けられます。最新のフォーマットに対応するとサムネイルのサイズが大きくなり、クリック率を69%増加させることが分かっています。まだ対応できていないページは、必ず対応しましょう!

最後に

今回のアップデートは3つにまとめられます。

  • クリックさせた先にあるコンテンツは、中身が充実したものでなくてはならない。
  • 画像+URLのリンク投稿は表示されにくくなり、URLのみのリンク投稿が結果的に優遇された。
  • サムネイルの表示サイズはリンク投稿のクリック率を変えるので、必ず対応すべし!

大きなアップデートのようで、これまで通り基本を守ったページであれば対応策を考える必要はありません。ユーザーとの繋がりとコンテンツの質を重視した運用を心掛けて、育んでいきましょう。

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