BingはURLキーワードスタッフィングを行っているウェブサイトの評価を下げるアルゴリズムを数カ月前に導入したと発表しました。
Bingは日本でこそ利用者は少ないですが、アメリカでは約19%のマーケットシェアを持っています。Bingは、なぜこのアップデートを行ったのでしょうか?
URLキーワードスタッフィングとは?
キーワードスタッフィングは、ウェブページに関連性を持たない文字を挿れたり、不要にキーワードを詰め込むことを指します。一昔前のキーワード密度が検索結果順位と密接に関わっていた頃は有効なSEOとされていましたが、検索エンジンを欺くウェブスパムとして扱われています。
今回、Bingが発表したURLキーワードスタッフィング対策は、同様の対策をURLにも反映させようというものです。Bingはブログ上でURLキーワードスタッフィングを意図的に行っている人々の目的はキーワードを一致させ、ページに価値があるように見せかけて順位を操作するブラックハットSEOだと断じています。
Bingによれば、こうしたURLのキーワードスタッフィングは数年前より少くなっているが、依然として順位に影響を及ぼしているといいます。スパマーはこれを利用して収益化に繋がるキーワード(free, outletなど)をURLに仕込み、最大限に活用しているという背景があるようです。
しかし、URLにキーワードを使用するケースは一般的なウェブサイトでもよくあります。URLにキーワードを使用することで、ユーザーが訪れているページの内容を判断する要素にもなりますし、SEO上効果があるとも言われています。ウェブスパム的な取り扱いをしなければポジティブなのです。
- スーパームーンがもう一度見られるという記事、URLにも同様のことが書いてあります : http://www.nytimes.com/2014/09/09/science/revisiting-the-moon.html
では、どのようなURLがスタッフィングとして扱われるのでしょうか? サンプルとして以下のURLスタッフィングがあげられています。
- マルチホスト、関連性あるキーワードの詰め込み : http://account.free.online.savings.samedaypaydayloansusa.com
- キーワードを繰り返したホスト/ドメイン名 : http://loan.payday.paydayloanspaydayloansusa.com
- URLが同じキーワードを繰り返したドメインになっている : http://contososhoeswomen.shoesonsale.com/
- URLスクワッティング : http://nytime.com(NewYorkTimesの打ち間違い), http://ebey.com(ebayの打ち間違い)
上記のNewYorkTimesのURLと見比べれば一目瞭然ですが、アルゴリズムに選択させるには少し難しい話になります。そこで、Bingは次のような要素を判定に基準に加えるとしました。
- サイト規模
- ホスト数
- ホスト/ドメインのパスの単語数
- ホスト/ドメイン/パスに含まれるキーワードによる共起(ユニグラムとバイグラム)
- サイト全体のホスト/ドメインにキーワードが含まれる割合
- 特定パターンのホスト/ドメイン(年、イベント、製品名を組み合わせたもの、http://www.turbotaxonline2014.com)
- サイト/ページコンテンツの質や人気のシグナル
このアルゴリズムを導入したことにより、スパムサイトへのトラフィックは75%減少したとしています。
最後に
気になってGoogleの方も調べてみましたが、明らかに悪影響があるという人もいれば、大した影響はないという人もいました。
常識的に考えればURLは短く、分かりやすい方を推奨します。この記事でいえば、以下のようになるでしょうか。
- https://www.hivelocity.co.jp/blog/32822
- https://www.hivelocity.co.jp/blog/bing-url-stuffing
理由はURLが短い方がユーザーに覚えられやすいこと、及び視認性が上がるためです。そもそも、キーワードを並び立てるのは美しくありません。この機会に、URLがシンプルなものになっているか、見直してみてもいいかもしれませんね。