Facebookはそのとき話題となっているタイムリーな投稿を上位に表示しやすくするニュースフィードのアップデートを行いました。
このアルゴリズムには、2つの要素があるとしています。
1. トレンドトピック
スポーツの試合や、アカデミー賞の授賞式といったイベントは即時的なもので、こうしたイベントの実況はリアルタイムで見てこそ価値があります。そのときに見ておらず、後日Facebookを訪れた人にとって、イベントの実況投稿を見ても興味が湧きにくいものです。
そこでFacebook上で多く言及されているトピックを抽出し、そのトピックに沿った投稿を上位に表示しやすくするというものです。多く言及されているトピックを表示する方法としてFacebookは以前トレンドトピックを実装(日本では未実装)しているので、ここから選ばれているのではないでしょうか。そのトレンドとの関連性は自然言語処理や機械学習で行われると考えられます。
Facebookが行ったテストによれば、このアルゴリズムアップデートによってエンゲージメントは6%増加したそうです。
2. ユーザーのエンゲージメントチェック
もうひとつは、投稿に対するリアクションです。
たとえば、短時間で投稿にいいね!やコメントのようにリアクションが多く付いた場合はタイムリーな投稿であると判断されて、上位に表示されやすくなります。一方、多くのリアクションを得てから時間が経過すると、その投稿はリアルタイム性を失ったと判断され、表示されにくくなります。
Facebookは最初のNewsFeed FYIで古い投稿でも未読で、かつエンゲージメント率が高ければ上位に表示するStory Bumpingを紹介しました。
今回のアップデート内容はStory Bumpingを行う際にも反映されるとしています。前述の通り、Story Bumpingはエンゲージメント率を表示決定に用いていますが、ここにエンゲージメントの時間を加えるのでしょう。リアルタイム性が必要な投稿は、人々が望んだときに見るためにエンゲージメント率が高くなるので、1日後に表示しても反応はよくありません。ここまでの話を読んだ限りだと、リアルタイム性が薄く、長時間に渡ってユーザーのリアクションが得られている投稿がStory Bumpingされやすくなるのではないでしょうか。
アップデート後の影響
今回のアップデートも時間をかけて全ユーザーに適用されるとのことです。しかし、その影響については目に見えて変化があるものにはならないだろう、とFacebookは予測しています。
リアルタイム性があるコンテンツはファンとのコミュニケーションを行う上で有効ですが、継続的な交流や有益な情報を提供することは難しいと言えます。自分達に関わるタイムリーな話題を投稿するというのは、Facebookの運営方法として以前から言われていたことなので継続することをオススメしますが、今回のアップデートを受けて比率を高める必要はありません。
今回のアップデートはリアルタイム性が乏しかったFacebookに、Twitter的な実況の投稿を増やす目論見があるとも言われていますが、このアップデートでリアルタイムの投稿が増えるのか、要注目です。