自分達のSEOキーワードを決めたい、キーワードに関連したブログを書きたい、ブログの内容をもっと深堀りしたい。でもアイデアが出てこないくて悩んでいる、という方もいるのではないでしょうか。
これらは自分達がターゲットとするユーザーに向けて届けたいと考えたとき、避けて通れない設問です。解答できないままSEOやブログを行っても効果は望んだほど上がりません。そして、また考えこむという悪循環に陥ります。
今回はこの悩みを解決する方法のひとつ、マンダラートという発想法をご紹介します。
マンダラートとは?
マンダラートは紙やパソコン上に3×3の9マスを用意し、マスを埋めていく発想法です。メインテーマにしたいことを置いて、周囲に思いついたことを書いていきます。埋めたマスの中からひとつ選択し、新たなメインテーマにして思いついたことを書く……この過程を繰り返すのです。
この方法の優れたところはいくつも書かなければいけないように見えて大変そうですが、マスを埋めるたびに別のことを考えるためずっと同じことを考えず、アイデアが増えるという点にあります。その中から深堀りを進めていけば、今まで気付かなかったような深い考察にたどりつくこともできるので、数と質が両立できます。特別な道具が必要無いため、取っ付き易いというのも魅力です。
この発想法はヒロアートディレクションズの今泉浩晃氏が考案したもので、多くの著書が販売されています。仏教における「曼荼羅」から発想を得たとされており、曼荼羅は密教における悟りを開くための補助手段です。新たな発想を得るための技術にぴったりの言葉ですね。
実際にやってみよう!
それでは実際にマンダラートを使ってみましょう。マンダラートのマスは紙やExcel、とにかく用意できれば何でも構いません。前述のヒロアートディレクションは先日、App StoreでMandalArtを公開していますので、外出時にはこのアプリを使ってみるのもよいでしょう。
Automatorを使ってEvernoteでマンダラートを行う
私はMacのAutomatorという機能を利用して、Evernoteにマンダラートのマスを作成しました。作者様のブログを参考にして作成しましたので、ご紹介します。
1. Automatorを開く
Spotlightなどを使ってAutomatorを開きます。
2. アプリケーションを作成する
書類の種類の中から、アプリケーションを選択します。
3. AppleScriptを選択する
作成できるアプリケーションは多くありますが、その中から「Apple Scriptを実行」を選択します。
4. スクリプトをコピペする
先ほどのページからもリンクがありますが、こちらのGitHubにあるスクリプトをコピーします。
Automatorに戻り、スクリプトをペーストして実行してください。
スクリプトを実行するとテーマを入力する画面が出てきます。新規作成を行ってください。
また、既にマンダラートを作成していた場合、Evernoteでそのノートを指定しておくと親として設定することができます。親として設定すると、子のノートから親のノートへ飛べるので便利です。
ノートを作成したら、マンダラートの入力に入りましょう。
試しに手帳屋を想定し、手書きのメリットをテーマにマンダラートを作成しました。手書きのメリットにはPCの入力と違ってその場で思いついたことをすぐに図として再現できる、ローマ字入力のPCと違って直で日本語が書けるので思考にワンクッション挟むことはないといったことが挙げられます。
ここから「考えがまとまりやすい」を展開してみましょう。先ほど作ったものと意味合い的には被ってしまうことを恐れず、思ったことをドンドン書き込んでください。
この中からひとつ選択してさらに展開するもよし、最初に書いたものの中からさらに展開するもよし。書き込めば書き込んだ分だけ、あなたのキーワードやコンテンツに深みを持たせることができます。
ここでひとつマンダラートを進める上でのアドバイスを。几帳面な方は、9つ全てのマスを埋めないとダメと思うかもしれません。しかし、無理に全てのマスを埋める必要はないのです。「埋めないと!」という自分への制約は、自由な発想を阻害します。ひとつのキーワードに対して詰まったときは、別のキーワードに移って新しいことを考えましょう。もし思いついたら、元のキーワードに戻って書き込めばいいのです。
最後に
マンダラート、いかがでしたか? 近年マインドマップを始め、数多くの発想法が注目を集めています。マンダラートもそのひとつですが、アイデアの数が増えたりブラッシュアップを図れる、あるいはマインドマップと組み合わせて利用することで思考の整理がしやすくなるという研究報告がなされています(Wiki参照)。
これからウェブサイトを積極的に更新しようという方も、今までやっていたけどちょっと詰まってしまったという方も、マンダラートを使って思考の整理をしてみてはいかがでしょうか?
(Photo: Any idea? by Massimo Barbieri CC BY-SA)