多くのアプリが提供されている昨今、あなたはアプリをインストールする際、「アクセス許可」をちゃんと見ていますか?アプリの中には、不正にあなたの個人情報を盗み取るアプリも出回っています。今回は、この「アクセス許可」についてご紹介したいと思います。
「アクセス許可」ってなんだ?
よくアプリをインストールする際、そのアプリが端末へ何をアクセスするのかが、ポップアップで表示されるのが「アクセス許可」です。「同意する」というボタンを押せば、インストールが開始されますが、この「同意する」を押す前に今1度「アクセス許可」を見直すことが大切です。
また、「アクセス許可」には、アプリ内の広告で、ユーザーに適切な広告を出すために位置情報が必要なアプリなどもあるため、開発側に立ってみないと、この「アクセス許可」が危険かどうかわからないこともあります。しかし、例えば、ゲームアプリなのに電話帳などのデータを読み取るというような、そのアプリが明らかに動作に必要のない不自然なアクセス許可があった場合、個人情報などを不正に盗み取られる可能性があるので、注意しましょう。
(警視庁 より)
Google playやApp Storeのような正規のアプリ配布サイトを利用することが懸命ですが、中には審査をかいくぐった不正アプリも存在している可能性があるので、インストールする際はやはり自分の目で確認するようにしましょう。
どんな「アクセス許可」があるの?
「アクセス許可」の名前だけを並べられても、実際にどんな許可なのか具体的なところまではわかりません。どんな「アクセス許可」が、どのように端末に影響するのか、気をつけておきたい「アクセス許可」の名前をチェックしてみましょう。
電話・通話
- 端末のステータスとIDの読み取り:端末の電話番号やシリアル番号、Gmailアドレスなどが取得できるようになります。
個人情報
- 機密ログデータの読み取り:個人情報や機密情報が含まれた、端末使用状況に関する全般的な情報が取得できてしまいます。
- 連絡先データの読み取り:端末に保存されている連絡先データの取得ができてしまいます。
- ブラウザの履歴とブックマークの書き込み:ブラウザ履歴やブックマークの修正、データの消去、変更が可能になります。
ストレージ
- USBストレージのコンテンツの変更/削除:SDカード内のデータを書き換えられたり、消去することが可能になります。
システムツール
- 実行中のアプリの取得:利用中または最近利用したアプリの情報が取得できるようになります。他のアプリの非公開情報なども読み取られてしまうことがあります。
現在地
- 正確な位置情報(GPSネットワーク基地局):GPSをオンにしていると、正確な現在位置情報の取得が可能になります。
また、スマートフォンなどで撮影された写真に含まれているデータから位置情報を取得できるソフトもあるので、自宅などで撮影した写真を不用意にインターネット上へ公開するのは避けましょう。
「アクセス許可」を見直そう!
すでにインストールしてしまっているアプリの「アクセス許可」を見直すこともできます。不自然な「アクセス許可」を見つけたら、すぐにアンインストールしましょう。
設定ボタンの「本体設定」を押し、「アプリ」の項目をタップしましょう。
今、端末にインストールされているすべてのアプリが表示されるので、1つ1つ確認したり、気になるアプリを押してみましょう。アプリ情報では、下の方にこのアプリの「アクセス許可」の内容が表示されているので、確認してみます。
「許可」という部分に「アクセス許可」の内容が表示されています。「すべて表示」を押して、隠れているアクセス許可も表示させ、しっかり確認しましょう。
また、おかしなアプリだと感じたらレビューの評価を参考にしてみるのも1つです。しかし、サクラレビューなども混じっている可能性があるので、すべてを鵜呑みにしないで、あくまで参考程度にするのが良いでしょう。他にもアプリの宣伝動画やアプリレビューのブログなども参考になります。
最後に
アプリの「アクセス許可」についてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。アプリをインストールするとき、「アクセス許可」も見ずにすぐにインストールしてしまいがちですが、これからは、「アクセス許可」に注意しながら、不正なアクセスがないか見極めたいですね。まずは、インストールしてあるアプリの「アクセス許可」を見直してみたいと思います。
(Photo: android party by samthor CC-BY-SA)