ブログの効果を測るために必要な4つの指標

ビジネスブログを運営する上で必要になるのが効果測定です。

あなたが書いたブログは何をもたらしたのか? これから改善を行う上で何が必要か? 等々、これまでのことを知る、あるいはこれからすることを知る上でも、効果測定は重要になります。

ブログの効果を測る上で、私が毎日と言ってよいほど確認する指標が4つありますので、ご紹介します。

1. インバウンドリンクの獲得

外部サイトから自然なリンクを得ることをインバウンドリンクの獲得と呼びます。

インバウンドリンクは検索エンジンからのサイト評価を高めるシグナルのひとつで、SEOを強化するために必要不可欠のものです。一般的に参考になったブログを引用、紹介するためにリンクを貼るので獲得したインバウンドリンクは、そのブログの功績と言えましょう。

SEOの効果を図る上で重要な指標なので、必ず分析を行います。

Webmaster Toolを使えば全てのインバウンドリンクを見ることもできますが、コンテンツ別に見る場合は Open Site Explorer 等のツールを利用した方が便利です。

リンクを開き、URL: にインバウンドリンクを探したいURLを入力して、Searchをクリックします。

結果画面にはURLのドメインオーソリティとページオーソリティが出てきますが、この点は重要視する必要はありません。見るべき点は、Inbound Linksの項目です。

この項目にはインバウンドリンクのタイトルとURL、アンカーテキスト、ページ/ドメインオーソリティが表示されます。どんなページからリンクが貼られているかという点、及びどのようなアンカーテキストにリンクが貼られているのかチェックできるので、「どんなサイトから、どのように見られているのか?」が分かるため、非常に便利です。

また、ページ/ドメインオーソリティを見ることで、そのページやサイトがどの程度の権威性が持っているのか判断できます。この数値が高いサイトから貼られるほど、高い効果があると考えられていますので、数値が高いサイトからリンクがあったブログには通常よりも良い評価をつけましょう。一方、スパムリンクで無い限りは、このオーソリティが低いからと言っても「ダメ」と考える必要はありません。リンクを獲得できたブログとして評価を下しましょう。

2. コンバージョン

あなたのブログは、コンバージョンをどれくらい得ているのでしょうか? ブログのコストパフォーマンスを測定する上で、コンバージョンは最も大きな指標の1つです。

コンバージョンにCTA(コール・トゥ・アクション)のクリック、見込み顧客化の2つの指標を持っておくとコンバージョンの改善に役立ちます。

CTAのクリック率が良いのに見込み顧客化されない場合はランディングページに問題があるので、ランディングページの文章や入力フォームが長すぎるのではないか、あるいは入力フォームの送信ボタンの文言を変更するといった対策が考えられます。

一方、CTAのクリック率は低いのにランディングページからのコンバージョン率が高い場合は、CTAの文言や画像を変えてみることでコンバージョンの改善を図ることができます。

これらのデータはGoogle Analyticsでトラッキングを行う、CMSでデータを取得する等の方法があります。

3. 人々の言及

良いブログは、様々な場所で言及されます。FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアや、ブログにあるコメント欄がその代表です。

ブログのコメントにはSEO的に大きな効果があるわけではありません。しかしブログの読者となる、つまりあなたのターゲットとするペルソナが、コンテンツを読んだときにどう思ったかが分かります。また、頻繁に訪れる読者であればコメントを介したコミュニケーションも行えるので、可能な限りチェックしましょう。

ソーシャルメディアは、ブログのコメントよりパブリックな言及の場で、同時にトラフィックを生む場所でもあります。Facebookは基本的に友達でないと誰が投稿したかわからないので、記事についた いいね! の数が指標になります。一方、TwitterやGoogle+は言及した内容をある程度追うことができます。シェアの数を指標にしつつ、可能な場合はTwitter検索やGoogle+検索で自分たちのドメインで検索を行い、言及された内容も評価や今後のブログ作成の材料としましょう。シェア数を取る場合はソーシャルボタンの数値を見る、もしくはShareTallyのようなサービスを使うと便利です。

4. トラフィックの獲得

最後に、ブログの評価へトラフィックを追加しましょう。チェックしておきたい指標は、以下の3つです。

  • どこからトラフィックがあったのか
  • 検索キーワード
  • 検索順位
どこからトラフィックがあったのか

トラフィックと一口に言ってもオーガニック検索、リファラー、ソーシャル、ダイレクト、メール等々、複数の分類があります。トラフィック別に分析を行うことで、自分たちが多くコンバージョンを獲得できる経路を特定し、フォーカスすべき場所が分かります。

特にソーシャルはTwitter AnalyticsFacebook Insight等を使うと、投稿ごとのクリック率、RT、お気に入り等のエンゲージメントを取得できます。どのような投稿、ブログが良い反応を得られたという分析を行えるので、レポートに含めなくとも、朝コーヒーを飲みながら確認しておきましょう。

検索キーワード

検索キーワードは「ビッグキーワード」と「スモールキーワード」の2つに分けられます。

ビッグキーワードは「マーケティング」や「SEO」のような総括的キーワードのことを指します。このキーワードは検索するユーザーが多い一方、総括的なキーワードであるため競合となるウェブサイトが多くなります。また、具体的な行動を起こすために検索するユーザーは少ないと考えられ、コンバージョンに繋がりにくいという特徴も持っています。

スモールキーワードは「マーケティング 事例」や「SEO とは」のように内容を絞ったキーワードです。検索するユーザーが少ない一方、競合となるウェブサイトは比較的少なくなります。具体的な事柄を知りたいユーザーがスモールキーワードによる検索を行うことが多いため、コンバージョンに繋がりやすい特徴があります。

検索キーワードを取得し、どのキーワードでコンバージョンが多いか測定しましょう。予め定めてあるターゲットペルソナが狙ったキーワードでコンバージョンが得られているかが重要です。差異があれば、ターゲットペルソナの改善を行うサイクルを作ることがコンバージョンを増やすことに繋がります。

なお、現在はGoogleの検索結果が暗号化されており、Google Analytics等を見てもnot provided(提供できない)であるものが高いですが、まだ見られるキーワードも一部ありますので、残ったキーワードを確認しながら推察しましょう。

また、Webmaster Toolの [検索トラフィック] > [検索クエリ] を見ると、トラフィックとなったキーワードが分かります。Google Analyticsと合わせて使ってみてください。

検索順位

最後に検索順位を確認します。検索順位はトラフィックを集める上で切っても切り離せない指標なので、重要なキーワードの検索順位は各種SEOツールを使ってチェックすることをオススメします。

しかし、検索順位はGoogleやMicrosoftなどの会社が絶えずアップデートしているため、非常に流動的です。言ってしまえば先週に検索順位1位だったブログが今週も1位であるという保証はないので、検索順位だけに固執する必要はありません。検索結果が下がったときには、自分たちと取って代わったコンテンツが「何において優れているのか」を分析し、次回以降のコンテンツに生かしたり、加筆・修正することが重要です。

最後に

みなさんは普段、どのような指標でブログの効果を見ていますか?

ただ更新するのではなく、「ここは見る」というポイントを決めることで、データを定量的に見ることができます。「今はここが弱いから、ここを強化しよう」「ここが良くなってきたから、更に良くしよう」というような施策も、こうした定量的なデータから導けますので、指標を決めて、改善を重ねましょう!

(Photo: Magnus Christensson’s notes by Jacob Bøtter

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