みなさんはブログを書くときに、どんなことを意識していますか?
「SEOの効果をあげたい!」「見込み顧客を獲得したい!」――こんなことを考えているかもしれません。
そんな願望を達成するためにも、ブログの質を上げる必要があります。しかし、ブログの質という言葉は曖昧です。そういう曖昧なものは、どうすれば上がるのでしょうか?
今回は、ブログの質を上げて、目的を達成するためのチェックシートを作成しました。ブログ作成前、公開前、公開後の三段階に分けてありますので、それぞれの段階でチェックしてみてください。
ブログを書く前のチェックリスト
1. ブログのターゲットとなる読者はどんな人か?
これから作成するブログは、どんな人に読んで欲しいのでしょうか?
大雑把でも構わないので、以下の3つは必ず考えてください。
- 年齢層
- 職務内容・役職
- 抱えている問題
この項目を考えることで、読者の理想像が作れます。内容や文体を理想像に近づけることで、ブログへの理解度を高めることができます。バイヤーペルソナを考慮しつつ、最適なターゲットを考えましょう。
2. ブログのテーマとなるものは何か?
ブログのテーマは、必ず明確に設定しましょう。
たとえば「Google Analyticsを使えるようにする」というテーマを設定したとします。これは、一体何を以て「使える」と呼ぶのでしょうか? タグを使いこなせること? カスタム設定ができること? 分析して、改善できるようになること? 範囲が広すぎるブログは情報量が多すぎるため、却って理解しにくくなってしまいます。
「Google Analyticsのタグを使ってイベントトラッキングができるようにする」、「カスタム設定でGoogle Analyticsのデータをレポートにしやすくする」、「Google Analyticsを使ってPDCAサイクルを回せるようになる」など、具体的なテーマを掲げましょう。
3. テーマとしたものは、どのような文脈で見られるか?
要するに、ブログが最も役に立つ瞬間のことです。「人の役に立つ」ことを前提にブログを作成するので、最も役に立つ瞬間は必ず訪れます。「それはどういう瞬間か?」を想像することで、ブログ内にあげる例題や仮定をより具体的にでき、読者の理解が促進されます。
また、文脈はSEOにおいても大切な一要素となりつつあります。Googleが2013年に導入したハミングバードがそれです。
例えば、クエリ「家から一番近いiPhone 5sの変える場所は?」に対して、従来の検索エンジンは、「買える」と「iPhone 5s」等のワードを持つページとのマッチングを最優先していた。
ハミングバードは、ワードの裏側にある意味に巧みに着目すると言われている。このアルゴリズムは、ユーザーがグーグルと場所の情報を共有している場合、家の実際の位置を特定し、「場所」が現実の店を意味していることを理解し、さらに、「iPhone 5s」が、特定の店で販売されている特定の電子機器である点を把握することが出来るようだ。
Googleの最新アルゴリズム「ハミングバード」徹底解剖(SEO Japan – Search Engine Land)
わかりやすく言えば、検索したキーワードにある「ユーザーの真意」を探りながら検索結果を表示するのです。これから作成するブログにたどり着くユーザーが抱える問題と、その根底にある文脈を読者の理想像とテーマをセットにして考えましょう。
ブログを公開する前のチェックリスト
4. ブログを読んだあとに問題を解決できるか?
公開する前の設問で最も重要な問いです。このブログを読んだあとに、読者は問題解決できるでしょうか?
よく「これからはコンテンツ(ブログ)の質が重要」と言われます。読者は現状起きている問題が解決することを望んでコンテンツ(ブログ)を探しているわけですから、問題を解決できる力こそコンテンツ(ブログ)の質と言えるでしょう。
これから公開しようとしているブログは、客観的に見て、テーマに据えたものを解決できる内容でしょうか? 30分でも1時間でもよいので、少し間を置いてからプリントアウトして確認し、「解決できる」と判断できれば公開を行いましょう。
5. タイトルにはテーマが入っているか?
ブログのタイトルには、最初に決めたテーマが入っているでしょうか。検索、SNS、メルマガ、どんな経路からコンテンツを見つけたとしても、一番最初に目にするものがタイトルです。
たとえば「もう見逃さない! Google Analyticsコンバージョン取得完全ガイド」と「コンバージョンを取得する方法」では、前者の方が魅力的に感じるはずです。書き方もありますが、後者は範囲が広すぎて魅力が伝わりくなってしまいます。クリックのされやすさにも関わりますので、テーマを含めて魅力を伝えるようにしましょう。
また、SEO的にもテーマを含んでいることが重要です。タイトルにテーマが入っていると「このキーワードで検索されたとき重要なんだな」と検索エンジンが判断しますので、見られたいテーマで表示されやすくなります。
6. ヘッダータグ(H1タグなど)は適切に使っているか?
本には章節があります。章節は内容を細分化し、頭に入りやすくする働きをしてくれます。
ブログではヘッダータグが章節に当たります。ヘッダータグを使って見出し・小見出しをつけることで、読者の理解を手助けできます。章にあたる見出しにはH2タグ、節にあたる小見出しにはH3タグを使ってわかりやすくブログを構成しましょう。
また、H1タグは検索エンジンに「これについて語っている」と伝えてくれます。多用すると語っている内容の重要度が下がるので、1ページにつき一度だけ、タイトルに使ってください。
7. ブログの最後には何かしらのCTAが入っているか?
ブログを最後まで読んだ人は、その情報を有益に思っていたり、関連する情報に興味を持っている可能性が高い人です。その人に向けて何らかのアクションを促すことで、通常よりも高いコンバージョン率を望めます。
ブログから「お問い合わせ」に繋げてコンバージョンを顧客獲得を目的とするよりも、ブログと関連したホワイトペーパーやeBookのようなコンテンツを提供して見込み顧客を獲得を目的としたCTAを行い、継続的に接触できる足がかりを作りましょう。
8. ブログの中で、製品・サービスを極端に語っていないか?
検索エンジンやSNSからブログを訪れた人は、問題を解決することを期待しています。しかし、その中で露骨に自社製品・サービスを語って、期待に答えられるでしょうか? プッシュ型の広告にうんざりしている現代の消費者は、「広告か」と思い、離脱する可能性が高いと言えます。
ブログは問題解決が主で、解決手段としての製品・サービス紹介は従です。従が主を上回らないように気をつけましょう。
9. 専門用語の使用は適切か?
自分が詳しい分野についてブログを書いていると、専門用語は非常に便利です。回りくどい説明をしなくて良いし、スムーズに文章が書けます。しかし、意味を知らない人から見れば何のことだかさっぱりです。
最初に読者の理想像を決めました。その中で読者のレベルについても候補にあげましたが、そのレベルのユーザーには専門用語が伝わるでしょうか?
たとえばGoogle Analyticsをある程度使っている人なら「アカウント」「プロパティ」「ビュー」の違いは簡単に認識しています。しかし、これから始めるような人には難しいものです。
自分が知っているから大丈夫とは思わずに、読者のレベル感にあった言葉選びをすることで、伝わりやすいブログを目指しましょう。
10. 文章は読みやすいか?
ブログの基本は文章と画像です。文章が読みにくいと、いくらタメになる内容でも魅力的なブログにはなれません。オンライン校正ツールなどを使って、文章が読みやすいかチェックしましょう。
文章だけで伝えにくいものは、ポンチ絵のような簡単な画像を使うと読者が想像しやすく、読みやすいブログにできます。
また、箇条書きを使った方がわかりやすい、一行に文章を詰め込みすぎないなど、インターネット特有のテクニックがあります。ブロガーのブログを読み、「これ、わかりやすい」と思ったテクニックを盗みましょう!
ブログを公開した後のチェックリスト
11. SNSにシェアしたか?
公開したブログはSNSにシェアしましたか?
FacebookやTwitterなどの自社アカウントでシェアすることにより、フォローされている人々に見てもらうことが大切です。あなたのことをフォローしている人々は、発信された情報に対する興味が強く、フォロー外の人よりも反応を起こす可能性が高いので、そこから新たなフォローが生まれるかもしれません。
また、一度見ただけではコンバージョンしなかった人も、SNSでブログを購読した結果コンバージョンにつながるということもあります。欠かさずにシェアを行いましょう!
12. SNSでどれくらいシェアされたか?
ブログのパフォーマンスを測る指標はいくつかあげられます。その中のひとつがSNSでのシェアです。
自分たちの投稿からアクションを得た回数、ブログの読者が自発的にアクションを起こした回数など、数字として取れるものを見ることで、SNSのフォロワーに適した投稿か判断できます。
また、SNS上におけるブログへの反応など、数字ではわからないものを見れば期待に答えられたかどうかもわかりますので、時間があるときにチェックしましょう。
13. CTAはどれくらいクリックされたか?
ブログで集客を行いたいのであれば、CTAのクリック率は一番大きな指標のひとつです。CTAのクリック率をあげるには、大きく4つの要素が関わります。
- ブログとCTAの関連性を上げる
- CTAの文言を変える
- CTAの色やデザインを変える
- ブログの質を向上させる
ブログごと、CTAごとのクリック率を計測し、「このジャンルとこのCTAは相性が良い」「こういう感じのデザインだと反応がよい」といったデータと考察をもとに、改善を行いましょう。
14. 検索エンジンの順位はどうか?
そのブログには、どのような検索キーワードで訪問があったでしょうか? 狙ったテーマからの流入が少なければ、テーマに対する解決策の提示が不十分だった可能性があります。その場合は、一度テーマについて検索し、表示されたコンテンツを見て、自分たちのコンテンツと比べてどこが優れているのかを探しましょう。
検索エンジンからのトラフィックは目的意識がはっきりしています。検索から訪れた読者は、他のトラフィックよりもコンバージョンしやすい傾向にあるので、検索エンジンの結果を見ながら、自分たちに足りない部分を考え、改善を行いましょう。
最後に
目的を達成するためのチェックシート、いかがでしたか?
ブログの質という定義が曖昧なものを上げるのは難しいですが、このチェックシートに沿って作成すれば、良いものになっていきます。ぜひチェックしてくださいね!