Googleは5月20日、Webmaster Toolをアップデートし、Google Search Consoleというサービスにリニューアルしました。
この目的として、従来のWebmaster Toolはサイト運営者(ウェブマスター)に向けて提供していたものですが、Search Consoleは“検索に関心を寄せるすべての人”に向けたサービスだとブログ内で述べられています。そのターゲットに向けて新しい機能を随時追加していく、とのこと。
現在(2015年5月25日)のところWebmaster Toolと大きく変わった点が多くあるわけではありませんが、パワーアップした点が2つあります。
検索アナリティクス
Webmaster Toolの『検索クエリ』が『検索アナリティクス』に置き換わりました。
Google Search Consoleへの変更点で最も大きな点と言えます。その理由は、複数の条件を組み合わせて比較できること。検索クエリだとどのくらいのクエリで検索され、それで検索されたときに何回表示されて、そのうちクリックされた回数は……という表示されませんでした。
検索アナリティクスだと、たとえば、PCとモバイルでクリック回数を比較したり、PCとモバイルのCTRを比較するといった使い方ができます。
もちろん、比較を使えば今まで通りクリック数、表示回数、クリック率、掲載平均順位を並べることも可能です。
この他にも、期間ごとの計測によって時期傾向を調べたり、検索アルゴリズムアップデートによる影響も調べることができるので、私達ウェブマスターにとって有益なツールになったと言えます。
App Indexingの追加
もうひとつ、検索上に大きな影響を持ちそうなパフォーマンスレポートの追加があります。
Googleは2013年11月にApp Indexingを発表しました。これはスマートフォンアプリ内のページをインデックスして検索結果に表示できるようにした機能です。検索クエリとの関連性によって、アプリのディープリンクが表示され、アプリをインストール済のユーザーはページに遷移し、未インストールの場合はアプリインストールボタンが表示されます。
Googleは2015年5月22日にApp Indexingのパフォーマンスレポートやレンダリングテスト結果を、Search Console内で見られるようアップデートを行いました。
このアップデートはアプリの重要なキーワード、たとえば物件情報アプリなら『浅草 賃貸』と調べたときに、App Indexingによってインデックスされたコンテンツが表示されたかどうかなどが分かります。表示されているのであればSEO/SEMが上手くいっている証ですし、表示されていないのなら新たにコンテンツを作成するといった対策が必要です。
また、Fetch as Googleのレンダリングテストもできるので、しっかりインデックスされているかどうかも要チェック。
最後に
App Indexingのパフォーマンスデータはウェブサイトの運営を直接的に良くすることに役立つわけではありません。
しかし、アプリのSEO/SEMに役立ち、パフォーマンスデータやレンダリングテストを活用し、最適化をはかっていけばインストール数の増加、利用回数の改善など、ビジネスの促進につながります。“検索に関心を寄せるすべての人”というターゲットに沿ったアップデートと言えますね。
App Indexing自体は現在Androidアプリのみの対応ですが、Androidアプリを提供されている方は、活用してみてはいかがでしょうか。App Indexingの詳しい設定方法については、こちらをご覧ください。