つながり、コンテンツ、しくみの3つの資産で貴社独自のエコシステムを構築するということは、街や小さな国をつくることに似ています。街であれ国であれ、人が集まるところには共同体や文化が発生します、文化あるところにはルールや規範があり、それを守りかつ新しく変化しながら人々は生活をいとなみます。Webマーケティングのエコシステムにもまったく同じことが言えるのです。
Facebookは外国です
なぜWebマーケティングにおけるエコシステムは街や国なのでしょうか?それをご説明するためにもう一度下記のポンチ絵をご覧ください。
FacebookのロゴがあるSNSの領域から自社に向かってセスナ機が飛んでいます。実はこれ、すでに実感されている方もいらっしゃると思われますがFacebook広告では人々の反応は、Facebook内での遷移は多々ありえますが、外部サイトへのリンク誘導はほとんど効かずFacebook内にとどまってしまいます。旅客ジェット機で大量にドンドコ飛んでくるという感じではありません、セスナ機でじんわりと訪れる感じです。
つまり、Facebookから外部サイトへ飛ぶことは人が外国へ行くのと同じぐらいハードルが高いのです。
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そして私たちはFacebookの中にいるときは、Facebookのルールに従わなければならない。実名でなければダメだったり、ひとつのパソコンでアカウントを複数運用すると閉鎖停止されてしまったり…ルールなので守らなければならないのはあたり前ですが。
しかし、あたり前ではない“目に見えない暗黙のルール”というものも存在します。
それは、Facebookページや個人のアカウントにおいてタイムライン内で自社のサービスや商品について露骨にアピールしても多くは「いいね!」の賛同は得られない、という暗黙のルール、いいかえるとこれはFacebookの文化であると言えます。それは日本国内において日本人が日本人らしく振る舞うのと同じような国家幻想に近い感覚が人々に作動しています。
興味深いですね、Facebookが設立当初には商品やサービスにおいて誰もが積極的にいいね!と賛同することを目論んでいたのかもしれませんが、実際に運用されてみると参加する人たちが独自の価値や規範をつくってしまいました。
様々なメディアや著名人の方々が、これからはソーシャルでオープンな時代だとおっしゃっていますが、現実のSNSはクローズド、閉じられたものであると認識しておいたほうがよいかと思います。
このように、今は様々なSNSが登場していますが、実はひとつひとつ、どのSNSも等しく閉じられた空間であり経済区で、そこには私たちの街や国とおなじ独自の文化とリアリティを持っています。
だからこそ、FacebookならばFacebookの文化に合わせて進出する必要があるのです、Facebookページの作り方やアプリケーションの必要性やFacebook広告の出稿の仕方が本当に大切なのです。
SEOは高速道路
もうひとつ、上記のポンチ絵の中に検索エンジンから自社サイトに向かって高速道路が敷かれています。Webマーケティングのしくみ資産が経済区であるならば、顧客に自社サイトやECに訪れてもらうためには道をつくらなければなりません。ウェブ上でも現実と同じように、わかりやすい道順、行きやすい道、速く行ける道を準備することが顧客へのおもてなしです。
顧客に自社のサービスや商品にスムーズにお越しいただく、そのためには自社ビルに直結している高速道路でそのまま乗り込んでいただくこと、それがSEOなのです。
そして、高速道路は何本も敷いてあったほうがイイですね、わずか1本だと渋滞したらなかなか行き着くことができませんし、別の企業に道路を占拠されてしまうかもしれません。可能なかぎり様々な検索キーワードの組み合わせで高速道路を準備することが大切です。
高速道路もメインテナンスが必要ですがSEOも同じです。つながり資産をつくるためには、顧客により速く、より快適に訪れてもらうために常に整備しておく必要があります。たびたびで恐縮ですがSEOについても弊社セミナーで様々なデータと対策を公開しておりますのでぜひ参考にしてください。
共同体
このようにWebマーケティングで構築したしくみ資産は、現実の国や経済区と同じリアリティを持っていることがわかります。まさに共同体そのものです。
では、この共同体は何によって支えられるのでしょうか?それはコミュニティの構造とコンテンツです。
コミュニティの構造そのものは目に見えないのですが、人々の思考や行動に影響を与えています。たとえば、言葉や規範、つながり資産をつくるときのSEOや広告の仕組みも関わってきます。言葉はコミュニティの内部で使用されたり理解されたりするもので、国で言うところの日本語や業界で言うところの符牒を生みだす構造です。
そしてもうひとつ、コンテンツ資産が共同体を支えます。通常、コンテンツというと商品やサービスに関する情報という意味にとられますが、違います。共同体を支えるものであるならば、それは共同体の文化を表現したものでなければなりません。商品やサービスだけでは文化は成立しません。
貴社のブランディングに関すること、それもコンテンツになり得ます。しかし、Webマーケティングにおけるコンテンツは共同体を活性化する次元にあるものです。
たとえば、八百屋が食材のことばかり売り込むのではなく、作り方や栄養や料理のバリエーションや顧客の家族構成や好みに合わせてたのしみ方を伝えることで食材の必要性を語ったり、不動産屋が住宅やマンションのことだけではなく、その街の生活や教育や遊びなどの価値に関することを伝えることであったり、顧客の生活、ちょっと臭い言い方ですが、顧客の明日が良くなることそれを共有することがコンテンツだと思います。顧客とともによりよい生活を創造すること、これが叶わないと経済区、エコシステム、共同体は実現しません。
ここで、大切なのはコンテンツをたくさんつくって行って文化を厚くすること、コンテンツに含まれるよりよい明日のためのキーワードが顧客の検索を助け、コンテンツそのものが検索サイトにより多くインデックスされる、この活動が共同体の文化創造に他なりません。
見事にWebマーケティングの3つの資産で貴社独自のエコシステムをつくることができれば、そこには顧客と創りあげる貴社ならではの文化に満ち溢れた共同体がうまれることは間違いありません。
ビジョン
では、どのようにすれば独自の共同体を構築することができるのでしょうか?それは街や国に歴史や伝統があるのと同じように、コミュニティにもストーリーやシナリオが必要なのだと思います。
ストーリーというのは、どういう経済区にしてどのような文化を築きあげるのかというビジョンであり、それを具体的にしたものがシナリオです。
経済区の構造をどのようにするかという思考からオウンドメディアの作り方やSEOによるつながり資産が生まれ、共同体の文化や風土をどのようにするかという情熱からコンテンツ資産が増えていきます。
これを積み重ねることによって、しくみ資産がどんどんと自動的に増えていく。
独自の経済区、エコシステムをつくるには貴社のビジネスに重なるビジョンが必要だということになります。
さて、次回以降は担当マネジャーが具体的にWebマーケティングを実践するにはどのようにしていくのがよいか、それを考えて行きます。
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